沖田龍児/パスタでボ〜ノ


パスタでボ〜ノ 1巻 (芳文社コミックス)

■芳文社や日本文芸社の典型的な作品。 内容は、フーテンの寅さんですな。

フードトラックで出張パスタをする男ふたり。 兄はイタリアで修行帰り、義弟は今な亡き妹の旦那。 実家のレストランを再建するために カネを稼ごうと回っているのだった。


あちこち回るので、その場その場でエピソードを 切り出せる。そして兄が出会いというか妻候補を探しては 毎度玉砕するという展開が安定のスタイル。 「男はつらいよ」的な内容である。 パスタは作るが、おざなり感あり。一方で 登場人物は意外な所で連関。


酷い表紙なのでどうするかと思ったが、 まぁ買ってみたら内容はしっかり。 とはいえ、表紙通りに古風な作りではあった。


【データ】
沖田龍児 (おきたりゅうじ)
パスタでボ〜ノ
【発行元/発売元】芳文社 (2017/12/22) 【発行日】2018(平成30)年1月15日発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
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卵アレルギーの子供に、卵を使わないカルボナーラ風絶品パスタ!夏が似合う女性にはフルーツトマトを使ったカッペリーニなど、美味しいイタリアン満載!全国を旅する出張パスタの料理人・蓮田太が、思わずボ〜ノと言いたくなる絶品を生み出す本格イタリアンコミック!


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緑山のぶひろ/罠ガール


罠ガール(1) (電撃コミックスNEXT)

■読みやすい 「 山賊ダイアリー 」 という体。

実家が農家の女子高校生が必要に迫られて 害獣駆除のために免許をとって罠を仕掛ける、 というお話。


山賊ダイアリー 」に似ているがあちらであまり取り扱わない罠 のほうを重点に、女の子を主人公にして読みやすいものに 仕立てた感じ。


女の子たちのわちゃわちゃ感を醸し出しつつ、 罠だの狩猟だのを真面目にきっちり描いており、 よくバランスが取れている。 とはいえ「 山賊ダイアリー 」を読んでいるなら敢えての必要はないかも。


【データ】
緑山のぶひろ (みどりやまのぶひろ)
罠ガール (わながーる
【発行元/発売元】KADOKAWA / アスキー・メディアワークス (2017/12/27) 【レーベル】電撃コミックスNEXT 【発行日】2017(平成29)年12月27日発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
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とある田舎町で暮らす女子高生の朝比奈千代丸。 家が農家である彼女は、畑を荒らす野生動物を捕獲するため 18歳にして「わな猟免許」を所持している。 農作物を守るため、千代丸さんは今日もクールに害獣捕獲……。 リアル農家マンガ家・緑山のぶひろが贈る、 害獣駆除の現場をリアルに、わかりやすく、そしてかわいく描いた 業界初の罠猟コミックです!


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東元俊哉/テセウスの船


テセウスの船(1) (モーニングコミックス)

■ 殺人犯の子供が、過去にタイムリープし、 事件の真相を探ろうとする。

過去に世間を騒がせた小学校での大量殺人事件。 その犯人は警察官であったが、家族はそれから大変な思いをしてきた。 それでも息子は結婚。理解のある伴侶を得て、子供の出産を 待つところ。しかし、産後に妻は亡くなってしまう。


不幸な主人公は、妻が残した事件を調べたノートを読み、 死刑囚としていまだ収監されている実父に会いに行こうと決意する。 そして故郷を訪れると、景色が代わり、 事件直前の時代にタイムスリップしてしまうのだった。


最近の作品では 三部けい/僕だけがいない街 がテイストとして近い。ただ、「僕だけが〜」の一巻は 改めて読むと設定がとっちらかっており、それに 比べると本作はきっちりかっちりとした構成でがちがちに 固められたうえで展開されているように見える。


犯人の息子が主人公であること。 そして、犯人が警察官という設定であること。 加えて、冒頭では、題名の説明をしながら、 タイムパラドックス的なことも視野に入れていること。 いろいろと目配せのある内容である。 それが、ある特定の実在事件によらずに フィクションとして構築されているところは好感を持った。 続刊発売済→テセウスの船(2) (モーニングコミックス)


【データ】
東元俊哉 (ひがしもととしや)
テセウスの船
【発行元/発売元】講談社 (2017/9/22) 【レーベル】モーニングKC 【発行日】2017(平成29)年9月1日発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
amazon→ テセウスの船(1) (モーニングコミックス)

1989年6月24日、北海道・音臼村の小学校で、児童含む21人が毒殺された。逮捕されたのは、村の警察官だった佐野文吾。28年後、佐野の息子・田村心は、死刑判決を受けてなお一貫して無罪を主張する父親に冤罪の可能性を感じ、独自に調査を始める。事件現場を訪れた心は、突如発生した濃霧に包まれ、気付くと1989年にタイムスリップしていた。時空を超えて「真実」と対峙する、本格クライムサスペンス、開幕。



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糸川一成/空男


空男(1) (モーニングコミックス)

■シビアな設定を取り上げつつ、 リアリティがなさそうな話を 頑張って構築していく力技は 昭和期のテレビドラマのようでもあり。

主人公はキャビンアテンダントのお兄さん。 いまだに女子の多い日本のCA事情を考えると ユニークな設定。そこだけで十分だったような 気もするが、主人公がパイロットではなくCAを 目指す理由を設定する段階で掘り下げた結果か、 かなりシビアでシリアスな背景までくっついてきた。


主人公は母子家庭、父親はギャンブルで借金作って失踪。 学校では落ちこぼれ同士でつるみ将来の夢も展望もない状況。 とはいえ母子の仲は良い。母に遠慮した修学旅行を、 そういうことが私にとっては大事なものなのだ、 としてお金を振り込んでくれたことから参加し、 飛行機に乗ったこと、そこでCAに出会ったことが 主人公に空の魅力を気づかせる。


底辺からでも出来ることはある、とする話は 格差社会だの言われる現状を踏まえつつ、前向きで意義があるだろう。 奨学金も大学も期待できない、成績も良くないが高卒で 空の世界に入り込むことはできないか、という問を設定し、 ややチート的ではあるがその答えを用意したのが素晴らしい。 絞り込まれた条件なので、こうすべき、という道も 選択肢が狭まり、それは自由度がないということではあるが、 逆に何をすべきかははっきりしやすい。


主人公にとって人生の転換点、転機が 行くつもりがなかった修学旅行だったというのは、 よく話が練り込まれていると思う。


【データ】
糸川一成 (いとかわいっせい)
空男 (そらだん)
【発行元/発売元】講談社 (2017/12/21) 【レーベル】モーニングKC 【発行日】2017(平成29)年12月1日発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
amazon→ 空男(1) (モーニングコミックス)

「別に今日死んでもいい」。人生をあきらめかけていた高校生空賀カケルだが、修学旅行中に生き生きと働くCAの妃と出会ったことで「空の世界で働きたい」と思うようになる。偶然手に入れた名刺から大手航空会社・日本エアラインサービスの社員、高殿に相談したところ、高卒採用のある日本アイランド航空のCAを目指すことになるが……。


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山本崇一朗、稲葉光史/からかい上手の(元)高木さん


からかい上手の(元)高木さん (ゲッサン少年サンデーコミックス)

■まぁ、これはこれで、ほのぼの。 前作を読んでいなくても楽しめる、子育てもの。

前作からのスピンオフ。高木さんが結婚したあと、 その子供との生活を描くほのぼのコメディ。 で、誰と結婚しているの?というのは冒頭から 種明かしされており、意外性が何もない。 ダンナも当初は出てこないが普通に同居しており 中盤から登場もする。


基本的には、ちょいとおしゃまさんな娘さんが、 まだ幼児なわけだが、幼児なりにロジックを駆使しつつ、 それを余裕をもって対峙する、子供と向き合う 頭のよいお母さん、という図式。 まぁ理想の母娘だね、というほのぼのもの。


中盤で父親が出てからは前作を意識したか引きずった内容に なっており、それが読者の求めているものではあるのかもしれないが、 二番煎じ風であり、大人になった意味も乏しく、 子供と親、という対峙にしたほうがよかったような。 とはいえ一巻最後のエピソードなど微笑ましくはある。


【データ】
原作=山本崇一朗(やまもとそういちろう)、 著者=稲葉光史(いなばみふみ)
からかい上手の(元)高木さん
【発行元/発売元】小学館 (2017/12/12) 【レーベル】ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル 【発行日】2017(平成29)年12月17日初版第1刷発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
amazon→ からかい上手の(元)高木さん (ゲッサン少年サンデーコミックス)
お母さんはからかい上手。
大人気からかいラブコメ 「からかい上手の高木さん」の高木さんが結婚!!? 母と娘と、ときどき父? からかいホームコメディー登場!!


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荻野純/透明人間の骨


透明人間の骨 1 (ヤングジャンプコミックス)

■DVのある家で育った子の哀しい話。

自分の感情をコントロールできず、すぐ 母親を殴りつけるような父親のいる 家庭で育った娘の話。


父が怖く、他の家の父親はそうではない 知ったことで、他の家庭との差を感じてしまい、 しかも自分たち子供のせいで母は独立できず離婚にも 踏み切れないのだろうと思った主人公は、 心を閉ざして生きてきた。


そんな話に投げこまれた飛び道具は、 彼女が透明化できる能力を身につけた、ということ。 文字通り、鏡にも映らない、と。 その能力を使い、彼女は父を路上であやめてしまう。


それ以降、家庭には平穏が訪れる。 一方で、彼女は父の幻影を度々見ることになる。 自首しなければいけない。でもそれはいまではない。 そう言い聞かせて、でも彼女は普通の生活はもう送れない。


そんな、十字架を背負い続ける主人公の話。 まぁ勝手に重荷に感じているだけではあるが、 実際に人殺しをおかしている、という点で 軽々しくそんな荷は背負わなくていいんだよとも言えないという、 重い設定の話になっている。


これ、父殺しをしてなければどうにでもなると思うんだが、 この話、どうするつもりなのかね・・・。 父殺し神話的なものに則って話を描くつもりなら それはそれでありだと思うが、まぁ、正直、 その方面は飽和状態でもあるわけで。 透明人間の方向を掘っていくのが正解、なんだろうなぁ。 だとすると、ますます、余計なこと主人公にさせてるよなぁ、 と思ってしまう。 → 透明人間の骨 2 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)


【データ】
荻野純
透明人間の骨
【発行元/発売元】集英社 (2017/11/17) 【レーベル】ヤングジャンプコミックス 【発行日】2017(平成29)年発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★
■購入:
amazon→ 透明人間の骨 1 (ヤングジャンプコミックス)

感情的な父、無関心の兄、耐え忍ぶ母。崩壊した家庭の中で過ごす少女・来宮花(きのみやあや)。「ここに居たくない…」そう願ったある日、透明人間になる術を身に付け――。これは一人の少女が普通を、痛みを取り戻すまでの物語。



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三部けい/夢で見たあの子のために


夢で見たあの子のために(1) (角川コミックス・エース)

■ 相も変わらず、暗く、独善的で、 自分で物事を抱え込んでしまう主人公の話。 ただ、話は読ませる。

一家惨殺事件の唯一の生き残りなのが 主人公。今では高校生で、祖父母の家に住み、 ちょっとしたマッチポンプな ヤクザな仕事でチンピラ仲間と小遣いを稼いでいる。 そんな彼を気にする女の子は、 同じ施設にいたことがある。


ところで主人公はもともと双子で、 その兄とは感覚を共にしていた。 しかし、殺人事件後、兄は犯人に連れ回されていたのか、 当分は兄が生きている感覚があった。それがある日、 途絶え、それで彼は兄が亡くなったことを知った。 その彼を通しての感覚に残っていた、おそらく犯人の残像。 それをたまたまテレビで映った工場の中に見つけた。


過去に囚われた人物の話。 自分にまつわる話とはいえ、過去の謎解きに 終始するのは全く前向きではない。 そして著者の旧作ともかぶる内容。 とにかく、暗い。そりゃ、殺人犯を追う 後ろ向きの話なのだもの。他に殺人犯の 娘も出てくるわ、彼が追う者を追うヤクザか マフィアも出てくるわ。


ところで、話を広げていくべきところに、 先に登場させたからといって同じ学校の生徒を 絡めて転がそうとするのは、話のスケール感を急に 狭めることになるのだが、この辺の設計はどうなのだろう。


前作で中盤から話がシュリンクし、 収拾はついたものの着地すべきはそこじゃないだろう、 と思った印象がこびりついており、 今のところ警戒心が大きい。それと、 この手の作品で巻末にエッセイは要らないのでは。 まぁページ数調製とサービス精神なのだろうけど。


【データ】
三部けい (さんべけい)
夢で見たあの子のために
【発行元/発売元】KADOKAWA / 角川書店 (2017/12/4) 【レーベル】角川コミックス・エース 【発行日】2017(平成29)年12月4日発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
amazon→ 夢で見たあの子のために(1) (角川コミックス・エース)
幼少期に家族を惨殺された中條千里は、ただ復讐を果たすためだけに生きている。生活の全て、学校の全て、復讐という目的を果たすのに必要な力とお金を得るため、自分が汚れるのも厭わない…。心配する幼馴染み、残された肉親の思いも振り切って果たそうとする、人生の全てを懸けた復讐劇の先にあるものは、果たして千里に何をもたらすのだろうか?メディアミックスで話題になった「僕だけがいない街」の著者が新たに紡ぎ出すヒューマン・サスペンスがここに開幕する!!


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