柳本光晴/ 響〜小説家になる方法〜


響〜小説家になる方法〜(1) (ビッグコミックス)

■書店員らが選ぶという性質のマンガ大賞らしい受賞作。

部数減が止まらない文芸本。文芸雑誌の編集部で入社3年めの 社員はこんな状況だからこそ時代を変えるスターが現れる前兆なのでは、 と思っていた。そんな彼女の前に現れたのは、新人賞の原稿。 データ入稿が応募要項であるのに紙で応募してきており、 その時点で落選なのだが、彼女がそれでも読んでみると、 荒削りながら抜群の魅力のある作品なのだった。 しかし、そこには名前以外に、著者の情報は全く付記されていなかった。


電子版のソフトが落っこちてしまったときにダウンロードが解除されたので 結局紹介しないまま2年ほど放置になっていた作品が、このたびマンガ大賞 を受賞したというので今更ながらレビューしてみることに。 読んでみると、なるほど、書店員や漫画読みが好きな内容だろうなぁ、 というものだった。


本筋は、その小説の書き手に移る。高校に入学したばかりの女の子。 幼馴染の男の子が色々と世話を焼いており、女子当人はある種のツンデレ。 というよりも、自分が考えたとおりに皆は動くものだ、と思っている。 周りの状況を鑑み、そこから考えられるシチュエーションをシミュレーション して、そこでこれが正解だと抽出する彼女の思考は非常にロジカル。 そこに迷いもなく力強い。なのだが、当然ながら、それは人として異様であり、 彼女は一人浮き上がってしまう。


そんな彼女に、学校の文芸部という場所を用意し、文芸の話のできる部長と、 彼女の保護者のように振る舞う幼馴染とがいることで、話はそれなりに 動いていく。


才能あるが周囲に気を使わない、使えない天才を主人公とした話。 実はよくあるタイプである。が、その主人公が凄い小説を書く、 というのは・・・どうなのだろう。理系に多いんじゃないか、その才能を発揮 できる場所は。まぁ小説もAIに書けるとすれば本質的には理系的ロジカルさで 通用するものなのかもしれないが。そのあたりが正直もやもやする。


麻雀だのギャンブルものや投資あたりだとこういう話はよくあると思うので、 そこに文芸ものを乗せて面白い話になっているのかどうなのか、 賞をもらうってことは上手に展開しているってことなんですかね、 一巻読む限り個人的には興味がないかなと思っているのだけれど。


【データ】
柳本光晴 (やなもとみつはる)
響〜小説家になる方法〜
【初出情報】ビッグコミックスペリオール(2014年〜2015年) 【発行元/発売元】小学館 【レーベル】ビッグ コミックス 【発行日】2015(平成27)年3月4日初版第1刷発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
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とある文芸編集部の新人賞宛に送りつけられた、直筆の投稿原稿。 編集部員の花井は、応募条件を満たさず、 ゴミ箱に捨てられていたその原稿を偶然見つける。 封を開けると、これまで出会ったことのない 革新的な内容の小説であった。 作者の名は、鮎喰響。連絡先は書いていない・・・


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