【オススメ】 井浦秀夫/刑事ゆがみ


刑事ゆがみ 1 -働く悪人- (ビッグコミックス)

■【オススメ】有能であるらしい刑事がひとり真相に迫ろうとする。 基本構造は「弁護士のくず」と同じ。

刑事課の強行犯係。女性係長と若い巡査長に、弓神適当(ゆがみゆきまさ)という名の巡査部長。この巡査部長は昔はちゃんとした人物だったらしいのだが今は名前どおりにテキトー。その話に過去を知る者は思い当たる節はあるようだが、噂でしか知らないらしい。そんな過去のある人物を主人公に物語は進む。


面倒は避けたい主人公、しかし彼は昔自分が逮捕して結果的に警視総監賞をもらうことになった人物と出会う。泥棒としての腕が一流だったその男は無銭飲食をしようとしていた。泥棒をしていれば、金に困ることはないだろう。自分を律することのできる人物なのだが、しかしそれでは人生うまくいかない。更生しようとしてもそれは容易ではない。そんな人物が3ヶ月後、転落した死体として発見される。


裏がある、と捜査しはじめた主人公。その事件の裏に振り込め詐欺が絡む。死んだ男はその金を奪おうとしていたらしい。ということで物語は振り込め詐欺集団の話に移る。つまり、警察でも担当する部署は違う。上司部下の間での意見の違いに加え、他部署に邪魔されることを嫌い、着実にあげられる案件だけに絞り込みたいと思う。

大手柄は立てなくても昇進はしていく。しかし失敗したらそこでお終いなんだ、警察は。
組織はたいていそんなものであり、このセリフは真実をついている。 とはいえ立場が変わればそれは当然あり、本作の登場人物は他人の足を引っ張りたいだけの行動はしない。皆が自分の信じるものを求めて動く。・・・危険な話である。


警察や刑事を美化しない。主人公自身もうまくハマれば良いが危険な人物として描く。一巻では結果的に一件落着となるのだが、「弁護士のくず」ほどの爽快感はない。このもやもやさかげんは、警察という題材ゆえだろう。事件の真相は読者にも見えているので、物語としては真相追及でも捜査でもなく、現実との齟齬や組織を描くのがテーマなのだろうか。この組織の分が同工異曲にみえる「弁護士のくず」との違いのようだ。


【データ】
井浦秀夫 (いうらひでお)
刑事ゆがみ
【初出情報】ビッグコミックオリジナル(2016年) 【発行元/発売元】小学館 【レーベル】ビッグ コミックス 【発行日】2016(平成28)年11月2日初版第1刷発行 ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
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刑事ゆがみは人の心の裏を見透かす!!
マンションから転落死を遂げた一人の男ーー 彼は、かつて弓神(ゆがみ)が逮捕した事のある元泥棒だった。 刑事課では、再び泥棒に戻った彼が、足を踏み外した転落死、との見立てをするが……!? 現代社会の闇を知り、人の心の奥底を見透かす刑事・弓神!! 第1集は、「働く悪人」全9話を完全収録!!

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