青池保子/ケルン市警オド


ケルン市警オド 1 (プリンセスコミックス)

■中世の捕物帳。

中世ドイツ屈指の自由都市、ケルン。 14世紀半ばから設置された治安役人が 街を守る。その警吏のひとりが主人公であるオドであった。 治安のためにバシバシと検挙していく仕事っぷりは、 仕事を増やすと厄介視され苦情もあるが、 刑吏や上役の警視にはその仕事ぶりは認められ支持されている。


ただ彼が真面目さゆえにモグリの娼館に出入りしていた 良家の子息を摘発しようとした際に、さすがにそれは阻止しようと 別の事件をあてがわれ遠くへ出張するはめに。 それは昔のある判断が禍根を残した結果だった。


基本的には推理もの。堅物な下級役人が、上役にある程度守られつつも、貴族社会の壁に真相追求を阻まれるという話。とはいえ彼にとっては街の治安が第一。欲もない。そんな治安役人を通して描くケルンの話、に見える。


が、この作品は著者の「修道士ファルコ」シリーズの前日譚である。同作のタイトルロールであるファルコと同じ修道院の施療院で働く兄弟オドの、俗世時代の姿を描くのが本作である。本作でオドは薬草を学ぶべき人と場所とを知る。 ということで併せて愉しむのが正しいのだろうが、本作だけでも充分に楽しめる。読み応えのある一作である。


【データ】
青池保子 (あおいけやすこ)
ケルン市警オド
【初出情報】プリンセスGOLD(2016年) 【発行元/発売元】秋田書店 【レーベル】PRINCESS COMICS 【発行日】2016(平成28)年8月25日初版発行 ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★
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活気あふれる中世の大都市・ケルンの治安を守る市警たち。その若きエース・オドは、後輩のフリートも憧れる仕事のデキる男だ。しかしお偉方から厄介払いで命じられた人探しが大事件に発展し…!? 「修道士ファルコ」の人気キャラ「兄弟オド」の治安役人時代の物語。


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