【オススメ】 スケラッコ/盆の国


盆の国 (torch comics)

■【オススメ】 霊の見える主人公が、同じ日を何度も何度も繰り返す。

お盆になると、おしょらいさんが目に見えるようになる 体質の女の子。祖母もかつては同様の体質であったらしい。 霊は翌日の送り火で向こうの世界に帰ってしまう。 友人と仲違いしたこともあり、明日なんか来なくていい、 ずっとお盆のままならええのに、と思った彼女。 すると次の朝目覚めても、16日にならずに再び8月15日が始まるのだった。


お盆、おしょらいさんを扱った話なので送り火の前にレビューせえよ、 と我ながら思いつつ間に合わずこのタイミングに。五山送り火といえばNHKでの生中継が、随分前からリードタイムとって番組始めて送り火が4つ見えるという高校の屋上から放送していたにもかかわらず大雨でけぶってまるで見えず雨音もうるさくてスタジオでやってたほうがよくない?という状況であったのは現場には災難だったろうが逆にある意味おもしろい映像ではあった。


ところで一日を何度も繰り返すというと名作と言われている小品映画『 恋はデジャ・ブ 』があるが、映画の場合は周囲はまったくおんなじ行動を繰り返すところ、本作の場合は天気も皆の行動も違う。同じことが起こるわけではない。ただし、同じ日を繰り返していることを認識しているのは彼女だけ−と思っているともう一人。繰り返しに入る直前に出会った青年がいた。


同じ日を繰り返すに連れて、世界が少しずつ歪んでいく。霊たちの、戻りたくないという思いが強くなり、ヒロインはアイデンティティを失い輪郭がぼやけていく、という展開は実にアート。ストーリー展開だけでなく美術的に面白い絵づくりがあるのは魅力。話の面では、彼女に声をかけてきた青年が誰か、という謎も解ける。ヒロインの身近に亡くなったばかりの人物を配置したのは、死や死者を遠くのものではなく、身近なものに置くためだろう。お盆というテーマのもと、神かくしや臨死体験を描いた作品ともいえる。


文化庁メディア芸術祭あたりで評価されても良さそうな作品。見事です。


【データ】
スケラッコ
盆の国
【初出情報】トーチweb(2015年〜2016年) 【発行元/発売元】リイド社 【発行日】2016(平成28)年7月17日初版第1刷発行 ※電子版で購入
■評価→ B(佳作)
■購入:
amazon→盆の国 (torch comics)
お盆を繰り返す町で巻き起こるエンドレスサマーストーリー! お祭り、夕立、花火、恋… いろんな夏が詰まってる。
お盆に帰ってくるご先祖さまの姿が見える女の子・秋。 会えないはずの人たちに、もう一度会える楽しい季節。 このままずっとお盆だったらいいのに… ふと頭に浮かんだ妄想は、なぜか現実になってしまう。 同じ一日を繰り返す町の中で出会った謎の青年・夏夫と、 誰も知らない不思議な冒険がはじまる。



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