中川貴賀/ほしにねがいを


ほしにねがいを (アフタヌーンKC)

■ 星が人になるというファンタジックな設定を混ぜて 願いについて描く作品。

3年前に刊行された作品。通販書店の記録では既に購入済のようだが 電子書籍のライブラリにはなかったので刊行当時紙書籍で買ったままどこかに・・・というパターンなのだろう。電子書籍で再購入した。


二卵性の双子である高校生は父が通り魔に刺され、母もがんで亡くなった。夏休みは、千二百年ぶりの現象が起こるから、と言われずっと祖父のもとで暮らすことになった。送り迎えのためクルマできた男は「田中くん」であると名乗り、自分の歳は9百万歳、そして僕は情熱だという。


なんだこの話、ということだが、落ちてきた隕石の情熱を人にする、というファンタジックな設定で物語は進む。その中で主人公の双子の祖父は、星が人になることを知っている者たちの世界では有名人であるらしい。なんで有名なのか?は最後まで持ち越しとなる。それがたいしたネタではないというのがご愛嬌。


星は、人にしてくれた人間の願いをひとつだけ叶えてくれるという。ただし物理的に可能であることだけ。そこに、主人公たちの境遇、父が殺されたという話が絡む。双子の男子は悪夢を払いのけたいと思い、女子は父を殺した犯人を殺したいと思う。犯人は既に死刑囚であるのだが。


この過去の事件の存在、それを絡めないと進まない話、というのは 少々息苦しさを覚えた。奇妙な設定をどう扱うかはなかなか難しい問題である。願いを叶えられる、というワイルドカードをどう無効化するかを考えたら、こういう話にしかなり得ないのか。


ファンタジックな部分を評価するか、地に足つけた話の構築を評価するか、で進む方向は2つあったが、最新作の場合は後者の道をとったようである。


【データ】
中川貴賀 (なかがわたかのり)
ほしにねがいを
【発行元/発売元】講談社 【レーベル】アフタヌーンKC 【発行日】2013年6月1日発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準)
■購入:
amazon→ほしにねがいを (アフタヌーンKC)

高校生・藤木輝は夏休みに入った日、祖父に呼びだされ、隕石の落下地点に行くことになった。その目的は星を人に変えることだと祖父は言う。輝と香夜の父は通り魔に殺され、母親はガンで亡くなっていた。祖父は人に変えた星は願いを叶えてくれるというのだが、輝も香夜も、すぐには願い事を決める事ができない。やがて、さまざまな星たちが輝と香夜の前に現れ、星たちとの出会いが輝たちに深い影響を与えていく…。


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