【オススメ】 草水敏、濱崎真代/春よ来るな


春よ来るな(1) (月刊少年マガジンコミックス)

■【オススメ】 医学生もの。主人公が方向転換して編入してくる変わり者設定なのは面白い。

主人公は勉強して努力して難関の国立大学に合格する。しかし、その後に青春は訪れず。「授業も休み時間も目に入ってくる風景がさ高校と同じなんだよね大学生になったのに」「同じことやるなら高校でだって一緒だったよなあ」そんな燃え尽き症候群のさなか、父が倒れた。取るものもとりあえず地元にかけつけると、テンパった母親が。そこに現れた女医さんが、落ち着いて声をかけてくれたことで救われる。


結局父親は元気で、ただの貧血という展開。母親が動揺しすぎ、という落ちだったが先の女医さんの対応に感心した主人公。しかも、実は彼女は先生ではなくまだ医大生、しかも一年で同い年。そのことに感じ入った彼は、自分の人生の進路を医学に向けることにする。


医学生ものはよくあるが、モラトリアム状態から覚醒して編入するというのはユニーク。それだけの頭はある。しかも頭だけではない主人公が、自分の適性を見つけるという話。とはいえこういう展開はたとえば進学校の生徒が競走馬の牧場に転がり込む「じゃじゃ馬グルーミンアップ」なんかも同様である。つまり佳作傑作に仕上がるかはその先次第。その点で医学ものという枷がある本作の場合、どれだけ医学を魅力的に描くか、しかも現実と折り合いをつけつつ、という課題がある。


だが皆が夢を持ち皆が挫折し、それでも頑張るという輝きがあるという、読んでいて希望を抱ける作品となっており、過去の医療ものによくあった感情の起伏の激しいマンガとは違うメソッドで描かれているのは個人的には読みやすく好ましい。昨今で成功しているメソッド系のスポーツものマンガの方法論を医大に持ち込んで描いたような作品で、これは確かに珍しいかもしれない。原作者は「 フラジャイル 」も従来の医療ものから一線を画していて面白いので併せてオススメ。


【データ】
原作= 草水敏 (くさみずびん)、 漫画= 濱崎真代 (はまさきまよ)
春よ来るな
【発行元/発売元】講談社 【レーベル】月刊少年マガジンコミックス 【発行日】2016(平成28)年6月1日発行 ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
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大学受験に懸け、有名大学に入学した都築卓也だが退屈な日々にもやもやを抱えていた。そんな時、都築は父の緊急入院先で出会った白衣の女子医学部生・友塚あゆみの懸命な姿に心をうたれる。あゆみの通う冨士医科大学の学園祭を訪れた都築は医大の意外な光景を目にするが――!?


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