高橋しん/かなたかける


かなたかける 1 (ビッグコミックス)

■走ることが大好きな少女の話。 苛々させるテンポながら ほわっとした幸福感で包むのは独特。

地方というか舞台は箱根、そこに転校してきた少女は 通学のバスに乗らず走って学校へ通ってきていた。 そんな彼女を気になっていた少年は、 思い切って彼女に声をかけるのだった。


走るのは大好きで、人の背中を追いかけて追い抜くのが好きという少女。 走るフォームは綺麗だが、しかし、遅い。ただし彼女は、 いつまでも同じ一定のスピードで走ることができてバテることはなかった。


そんな不器用だがスタミナのある少女を中心とした、 おそらくは駅伝のお話。舞台も箱根だし著者も箱根駅伝出場者であるし、 まぁそういう振りなのだろうが、まだそういう話に育っていくという 確かな告知はなされてはいない。


少女は努力家で、しかしその方向が少し間違っているが 基本はきちんと身に着けているらしい。そして、 アドバイスを受けて才能を開花させていく、 スポーツ選手成長物語である。


だが、著者の真骨頂は、そうしてスポーツを描きながら、 人と人との関係、コミュニケーションを描写していくことにある。 しかし氏の描く話、描く主人公は、優しい。 優しいを通り越して優柔不断である。 考えることが他の人物に伝わらず、苛々する。 読み手も苛々するわけだが、その周りを ふんわりとした空気感が包んでおり、そこが他の作者の作品とは 一風違った印象をあたえる。


彼女に気を使う者、彼女から元気や勇気を得る者が出て、 さらには彼女を嫌っていた者も態度を変える。 まぁその子の場合は気のある相手が彼女に興味を持ったから、 という面が大きいようだが。物語としてはまだ全然はじまっておらず 助走段階。ただし、主要な登場人物は揃った様子。 ということで続刊への興味を抱く分、巧い引きではあるのだろう。 ちょっと物足りないので話がもう少し進んでからまとめて読みたい気はするが。


【データ】
高橋しん (たかはししん)
かなたかける
【初出情報】週刊ビッグコミックスピリッツ(2016年) 【発行元/発売元】小学館 【レーベル】ビッグ コミックス 【発行日】2016(平成28)年4月4日初版第1刷発行 ※紙書籍で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
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根駅伝出場の高橋しんの描く駅伝と青春! 東京から箱根の町に転校してきた「かなた」は、走る事が好きな女の子。そんなかなたが気になる「はると」は、走るのなんか何が面白いのかわからないという男の子。二人を中心に、少年少女は駅伝大会へと挑戦することに…! 青春を駆け抜ける、駅伝グラフィティー。


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