小塚敦子/おわるうございます〜葬儀社人情物語〜


おわるうございます〜葬儀社人情物語〜 1 (A.L.C. DX)

■人生を俯瞰できる立場から 描く葬儀屋もの。

小さな葬儀屋が舞台。ヒロインは勤めて一年足らずの23歳。 好きで葬祭コーディネーターになったわけではなく 就職で引っ掛かったのがこの会社であるだけ、 という彼女が仕事を通して成長していく物語。


月並み、という言い方もできるが、破綻もなく 手堅くまとめているとも言える。葬儀の現場でのリアル。 しかしリアルといえば、 発注者というか客というか遺族の人の 葬儀屋に対する気持ちはもっと微妙だし葬儀屋も・・・ という思いはある。


その片鱗を見せるエピソードはある。 知人である葬儀屋が暴走して遺族は不満を抱く、という展開。 ただそれも綺麗にまとめている。上手な作り方といえるだろう。


葬儀屋という仕事を疑わない、 その存在は絶対、という決め事のもと描かれる職業ものなので、 限界はあるが、無難で読みやすい。


綺麗な話であり 人生を俯瞰できる立ち位置の職業を活かした 物語となってはいる。ただそれ以上でも以下でもない。 巻末のおまけをみたら、 猫でも物語に絡めたらだいぶ印象違ったような。 そこまで攻めないのが良い所かもしれないが。


【データ】
小塚敦子 (こづかあつこ)
おわるうございます〜葬儀社人情物語〜
【初出情報】エレガンスイブ(2015年) 【発行元/発売元】秋田書店 【レーベル】A.L.C.DX 【発行日】2015(平成27)年11月25日初版発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
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意に反して葬儀社に就職した芽生。人の死を弔うという仕事になじめずにいたけれど…!? 葬儀の数だけ人生がある。さまざまな葬儀の形とその裏側の人間模様が織りなす感動のヒューマンドラマ!!



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