さいとう・たかを/ブレイクダウン


ブレイクダウン 1巻

■世紀末サバイバルもの。一巻を読む限り、つまらなくはない。

小惑星が地球に接近しつつあるなか、亡国の人工衛星がミサイルで破砕を試みるとの話が あった。その知らせは衛星軌道追跡 の第一人者から、交流のあったテレビ局勤めの主人公に伝わる。その試みは事実だったが、惑星は進路を変えて、地球に激突してしまう。結果、天変地異が起こるが、何が起こったのか、 山のなかにいる主人公には定かではない。定かではないが、しかし、大変な事態となっていることは想像に難くなかった。


コンビニコミックが途中をつまんで 発刊されたために意味が通じなかったとして少し話題になった一作である。 → 単行本「ブレイクダウン」に関するお知らせ 全5巻の話は完結しないであるとか、「サバイバル 」の劣化版セルフリメイクだとか言われてもいるようだが、無心に読めば それなりに面白い作品に見える。


さいとう・たかを節だが、「ゴルゴ13」では主人公からは排している内心の声を 本作では登場人物たちが駄々漏れさせており、そこが大人の作品になりきれない 貸本漫画文化の名残に見える。70年代くらいの作品かと思いきや、描かれたのは1995年だそうで、割りと最近なのかとびっくりしつつも、それでも20年も前なのだな、とこちらの事実にも愕然とする。


主人公はある程度のサバイバルのノウハウを持ちつつも、完璧には取得していない、 という設定でこれは絶妙。前半の話を転がすためにTV局の上司を同行して山道を進んでおり、このあたりが少年漫画の手法と同じで、チグハグ感を覚えるところ。ただ、それがおっさん二人という点は、ストイックと言おうか、一巻読んで女性が出てこないというのも考えてみれば凄い話である。舞台が舞台なので当然ではあり、その当然の設定を当然のものとして描く点は、テレビドラマにありがちな「マーケティング」(に見せかけた事務所行政?)と比較すると清々しい割り切りである。


【データ】
さいとう・たかを
ブレイクダウン
【発行元/発売元】リイド社 【レーベル】SPコミックス 【発行日】電子版奥付表記 2011年発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
amazon→ブレイクダウン 1巻
大ヒットした『サバイバル』の青年版。小惑星ウイルビーが地球に大接近、地球衝突の危機! ミサイルでの迎撃で対抗するが失敗、小惑星ウイルビーは分裂、なんと太平洋に落下! 大音響とともに地球の運命は、そして日本は?

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