ぼくと未来屋の夏(1) (シリウスKC)
【オススメ】 未来について予想でも予言でもなく的確な未来を売ることができる「未来屋」の青年と出会った小学生の話。
トリックスターの出現で成長を遂げる少年の物語。データに沿ってロジカルに物事を考えていこう、というジュブナイル。面白い試み。しかも、作中に入れ子で少年の書く物語も登場する。そこで少年は少年なりの推移を作中人物に語らせるという構造で、ひねった構成。よく考えられている。巧い。
謎解きと考えれば話は進んでいないし謎自体の提出も多くないが、クイック・レスポンスはジュブナイルと本質的に相容れないからこれでよい。児童向けの読み物として意識を高いところに持った作品。
夏の課題図書向け。原作小説と読み比べなんてのもいいかも。
■続刊購入する?→★★★★
これは買いたい。
【裏表紙】小学生最後の夏休みの前日、ぼく・山村風太は未来屋と名乗る不思議な青年に出会った。彼は100円出せば未来を売ってくれる「未来屋」だという。あやしい大人に無視を決め込んだが、彼はぼくの落とし物を届けに家に現れた。そして、いつの間にか、家に居候することになった!彼との出会いをきっかけに、静かな田舎町だった髪櫛町にミステリーがめぐり出す・・・・。 「怪盗クイーン」シリーズ、「名探偵夢水清志郎事件ノート」シリーズなどで知られる児童文学のヒットメーカー・はやみねかおるの作品を武本糸会がマンガ化!!原作= はやみねかおる
漫画= 武本糸会(たけもといとえ)
ぼくと未来屋の夏(1) (シリウスKC)
掲載=月刊少年シリウス2005年7月号〜12月号
講談社
シリウスKC
2006年1月23日第1刷発行
定価=514円+税