【オススメ】 都戸利津/嘘解きレトリック

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嘘解きレトリック 1 (花とゆめCOMICS)

■【オススメ】他人の嘘が分かる、という能力を、一捻りして作品に。これは面白い。

ヒロインは、他人のウソがわかってしまう能力を持っている。それゆえに生まれ故郷にいられずに町へ出てきた。時は昭和初年。そんな、嘘を聞き分ける能力を持つ少女は、探偵事務所に拾われる。


嘘が分かる能力を持つ話というのは、そう珍しいものではなく、 【オススメ】 桜場コハル/そんな未来はウソである であるとか、 【オススメ】 深山雪男/失踪人ハンターエル といった作品をこのサイトでも紹介している。オススメ印がつくように、 嘘というものを扱った作品は、ツイストが入る分、読み応えのある内容になる。 タイムトリップものを扱うと時間が重層的になり厚みが出るので必ず佳作傑作になるのと 同様。その分、書き手には構築の手間はかかる。


本作の場合、そこを更にもう一捻り。嘘を見抜く能力を持つ人物が主役というわけではない。 彼女の能力は、そのセリフを発した当人の気持ちが本当かそうでないかを見抜くのみ。 それを活かすのが、彼女を雇った探偵である。周囲をきちんと見ることで、嘘を見抜くタイミングを見極め、また、なぜ嘘をついているのかをも見極める。さらにいえば、わざと嘘をつくことでヒロインの行動を促しもする。


ある種、神の視点にいるのが探偵であるのだが、ヒロインの生かし方を考えれば、これは仕方がないのだろう。帯に辻村深月氏が賛辞を寄せているが、その内容は、「孤独な鹿乃子が初めて信頼出来る人と出会う、その圧倒的な幸福に心を鷲掴みにされました。」というものである。異能力者で異端扱いされたヒロインが、その能力をそのままで受け入れてくれる約束の地を手に入れた話であるという、幸せな物語。昭和初期という設定同様、その後に起こりうる苦難の前の、ひとときの幸せにすぎないのかもしれないが、能力を発揮できる居場所がある、という話は読んでいて微笑ましい。著者の作品に期待するファンを納得させる出来映えである。


【データ】
都戸利津 (みやこりつ)
嘘解きレトリック
【初出情報】別冊花とゆめ 平成24年8月号、12月号〜25年2月号 【発行元/発売元】白泉社 【レーベル】花とゆめCOMICS 【発行日】2013(平成25)年6月25日第1刷発行 【定価】429円+税
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入: amazon→嘘解きレトリック 1 (花とゆめCOMICS) , honto→hontoネットストア - 噓解きレトリック 1 (花とゆめCOMICS)(1) 都戸 利津 花とゆめコミックス - 本
【公式サイト】
時は昭和初年。「人のウソが聞き分けられる」能力を疎まれ、生まれ故郷の村を出た浦部鹿乃子。空腹で行き倒れた九十九屋町で、貧乏探偵の祝左右馬と出会い…!? 2013年6月刊。
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嘘解きレトリック(都戸利津) 第1巻発売記念! コミック担当書店員さん 直筆応援POPコレクション!!|白泉社
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