【オススメ】 海野つなみ/逃げるは恥だが役に立つ

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逃げるは恥だが役に立つ(1) (逃げるは恥だが役に立つ (1))

■【オススメ】偽装結婚物語。これは、非常に、面白い。

ヒロインは就職活動に失敗し、大学院に進んだがその後もやはり正社員になれず、契約社員となったものの会社の都合で失業し、求職中も仕事は見つからず。そんな彼女に紹介されたのは、父の部下だった人の、家政婦的な仕事。


その仕事を黙々とこなし、前任者をクビにしてきた雇い主からも信頼され、良い関係を築いた矢先に、リタイアする父が田舎に引っ越すと言い出した。週一回の家政婦仕事だけでは生計は立てられず、就職先もまだ見つからない。独身のおばを頼っても良いが、なまじうまく暮らせたら嵌ってしまって別の暮らしなど考えられなくなるかもしれない・・・。そんなとき、ふと浮かんだのは、家政婦の延長線上、仕事として結婚してみるのはどうだろう?という提案だった。


ひょうたんからコマで事実婚をすることになった契約結婚物語。あくまでも仕事として、だが、互いを信用しているのは確かで、相手がいると落ち着くのも確か。とはいえ、恋愛コメディとしてではなく、もっと淡々としたコントのように展開しているところが、非常に面白い。入り口の設定が面白く、その設定を引き伸ばしているところに、この作品のポイントがある。簡単に恋愛コメディになっては、この作品のマジックは消えてしまう。なので、一巻の段階で、そこまで踏み込まなかったのは、実に正しい魔法の維持の仕方である。


ヒロインの思想がちょいちょい飛んで、その描写がテレビの番組風で、そういう部分がヒロインの性格を表してもおり、こうした、物語をただ進展させるだけでない抜き方も、作品に良い影響を与えているように見える。


奇妙な設定で展開していく普通の話、という作品を面白がる人には、絶対オススメの一品である。


【データ】
海野つなみ (うみのつなみ)
逃げるは恥だが役に立つ
【初出情報】Kiss 2012年No.22、24、2013年No.2、4 【発行元/発売元】講談社 【レーベル】KC Kiss-911 【発行日】2013(平成25)年6月13日第1刷発行 【定価】429円+税
【掲載情報・次巻予告】2巻今秋発売予定
■評価→ A(絶品) ■続刊購入する?→★★★★★
■購入: amazon→逃げるは恥だが役に立つ(1) (逃げるは恥だが役に立つ (1)) , honto→hontoネットストア - 逃げるは恥だが役に立つ 1 (KC Kiss)(1) 海野 つなみ - 本
【公式サイト】
派遣切りにあって、再就職もままならないみくりは、娘を心配する父親に、会社の部下・津崎さんのハウスキーパーを頼まれる。そしてある日、津崎さんから思いがけない提案が!? 海野氏の久々オリジナル連載にして、話題の新連載“逃げ恥”、待望の第1巻!!
|逃げるは恥だが役に立つ(1)|作品紹介|講談社コミックプラス
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