【オススメ】 いしかわじゅん/吉祥寺キャットウォーク

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吉祥寺キャットウォーク 1 (ビームコミックス)

■【オススメ】不思議な雰囲気漂う一品。 この空気感は確かにあまり最近ない。 この時代、この良い味が 一層際立つ。

吉祥寺。女子高生は群れたり人ごみがあんまり、と いうことで歩いていると行き着いた先が新たに開店した 喫茶店だかカフェだかだった。が、彼女が最初の客なのに 店主夫婦は喧嘩して、外出ていったときに別の客がきて、 そんな流れで彼女はバイトすることになったのだった。


客はゲイのカップルに刑務所帰りのヤクザなど。 ヒロインは学校には普通に通うが女子とは最近距離を置き気味。 一方彼女に言い寄る男子はいるが毎度いなし続けている。 ちなみに家は金持ちのようで、でも彼女が住んでいるのは 親の持ち物のひとつであるラブホテル。


そんな妙な設定を積み重ね、さらに三鷹オスカーなんていう 固有名詞を出してくるのだからそんな時代なのかと思えば、 それをケータイで検索しているのだから、明確な 時代設定があるわけではないのだろう。ヤクザは普通に人を殺し 組はそれを片付ける、一方で組長の妻とそういう関係になっていて、 組長が半ばないがしろにされているがそれはそれとしてギャグの ように遇されたままになっている。さばけた感じやノスタルジックな雰囲気は 著者ならではと思う一方、乾いた暴力性が持ち込まれているのは 意外な感じもする。時にハードボイルドで、そんなヤクザな要素が 混ぜ込まれているのが作品を一味変えている。


正直なところ、どこを狙っているのかよくわからないが、 奇妙な味わいがあるのは確かで、帯で賛辞を寄せている まともに作品描いてくれない先ちゃんに対して、 前線に戻ってくれて、しかもその作品がしっかり面白かったというのは、 嬉しい限り。なんだこりゃ、と思うけれども、非常に面白い。ちなみに 主人公の女子高生の名前は、自称、小夏である。 「東京物語 」を懐かしむのもよいだろう。その分、自身の年齢を噛み締めなければいけないが・・・。


【データ】
いしかわじゅん
吉祥寺キャットウォーク
吉祥寺キャットウォーク 1 (ビームコミックス) (amazon) 】
■著者の作品@amazon→ いしかわじゅん

巨匠・いしかわじゅん、久々の本格マンガ連載作、待望のコミックス第1巻! 『憂国』『蘭丸ロック』『至福の街』『パンクドラゴン』…その革新的で豊饒な足跡により、漫画史にその名を刻む“巨匠”が、長き“眠り”から今、ついに覚醒する。 誰よりも知り尽くした町を舞台に選んで、漫画家いしかわじゅん、本格マンガ連載作、ここに開幕。
吉祥寺キャットウォーク 1 ビームコミックス コミック 株式会社エンターブレイン
【初出情報】月刊コミックビーム 2011年9月号〜2012年5月号 【発行元/発売元】エンターブレイン/角川グループパブリッシング 【レーベル】ビームコミックス 【発行日】2012(平成24)年8月6日初版初刷発行 【定価】740円+税


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