【オススメ】 遠藤彩見、佐藤いづみ/冷蔵庫探偵

冷蔵庫探偵 1 (ゼノンコミックス)
冷蔵庫探偵 1 (ゼノンコミックス)

■ 【オススメ】ヒロインは冷蔵庫を見れば、家主のことがわかる。 そんな才能を身につけてしまった。

[アイディア]冷蔵庫というなさそうである点に目をつけたのは巧い
[エピソード]一話完結、刑事も絡めることで探偵らしくなっている
[ストーリー]もやっとした問題意識をヒロインは持っており、大きな軸がきちんとある


題名のとおりの話。とはいえヒロインは別に探偵ではない。本業は、ケータリングのプロフェッショナルである。が、彼女は、呼ばれて行った家の冷蔵庫の中身を見れば、 その持ち主がどんな生活を送っているかが手に取るように解ってしまう。


この才能を、たまたまヒロインが仕事で呼ばれたパーティに出席した人物が刑事だったことで、探偵まがいのことに引き出されることになる。刑事は洞察力のなさや短絡的な発想に自身で落胆しており、修行として彼女に同行を願い出る。そんな時間が刑事さんにあるのか知らないが、まぁそこはスルーすることにしよう。


ヒロインは、かつて付き合っていた相手が既に自分から心が移り別の女性がいたことを、冷蔵庫を見ていながら気づいていなかったことを後悔している。しかし−気がついていたとしたら、どうだったのか?彼女はそのことをようやく自問し始めている。


まぁヒロインの恋愛方面はどうでもいい、バディものとして展開しているのだからくっつきゃいいのだ。ということで読者は安心感を持ちながら、探偵ものとしての内容に没頭する。


深刻すぎる話は殆どない。殺人などが絡むのはわずかで、基本は刑事の持ち込むものではなく、ヒロインの仕事と関連してのことである。その舞台設定は良いが、どうしても広がりようはないので早晩、同じパターンに嵌るだろう。それを回避するための刑事でもあるのだろうから、人物配置を活かしたエピソードを2巻ではより一層読みたい。そういう展開がなければ、読み手はおそらく飽きてしまう。それが一話完結スタイルの作品の厳しいところ。


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評価:B
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【データ】
原作=遠藤彩見、漫画=佐藤いづみ
冷蔵庫探偵
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【帯】 史上初!?冷蔵庫×謎解き★プロファイリング・ミステリー♪ 冷蔵庫−それは持ち主の人生を映しだしてしまう魔法の箱。

【裏表紙】 冷蔵庫を覗き見て、持ち主の性格や環境を想像する−それが「冷蔵庫探偵」♪  冷蔵庫に現れる人間の「素」の部分−本人すら気付いていない想いを冷蔵庫探偵が華麗に暴き出す!! 冷蔵庫×謎解き♪ 美味しい新感覚ミステリー☆
掲載=(月刊コミックゼノン)

ノース・スターズ・ピクチャーズ/徳間書店
ゼノンコミックス
2011(平成23)年6月10日初版発行
定価=562円+税



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