【オススメ】 五十嵐大介/SARU

SARU / 上 (IKKI COMIX)
SARU / 上 (IKKI COMIX)

■ 【オススメ】 世界を壊すのは、猿。守ろうとするのも、猿。 人類の未来をめぐる壮大な話。

過去の天変地異を次々と描き、そして現代へ。 世界各地を転々とする話の主題は何なのか−。


エクソシストが登場し、悪魔憑きと思われる少女に対面。 しかし彼女の中にいるものは様々な名前を名乗り、 更にこうも呼ばれているという−斉天大聖孫悟空と。 一方、世界では黒魔術の力が強まっていた。


世界の秩序を左右するほどの力を持った存在、猿のような 姿をしたそれが、分身するうちに突然変異で分裂、 一方は肉体を離れ精神を進化する。人間に憑依するが容量の問題から自分を小分けにしていくつもの人に分散させた。もう一方は肉体のみを進化、エネルギーを食って成長するだけの存在。そこから漏れる力は黒魔術の源泉となっている。両者は一対の関係。均衡をとっていたのだが、いま、精神を司る猿の側が弱まり、肉体のほうが強まりつつある。それは破壊へ繋がる道。そしてその破壊を歓迎する者たちが力を解き放とうと暗躍していた。


長い予告編が続くような前段は何が本題なのだろうと思わせるが 後半になると案外ずばり内容を説明する部分があり、読者は手探り状態から すっと灯りのついた中に引き出されることになる。二つの陣営の対立という よくある話に着地しているのはスケールが大きな割になんだかなぁと思わないでもないが、上下巻で完結する程度の長さであるなら構造はシンプルに 越したことはない。設定自体はややこしいので、寧ろ構図は単純なほうが よい。


舞台、設定、規模に煙に巻かれるが内容は実は大した話ではない。が、偉大な話もつきつめれば大抵はそんなものである。次の下巻で終わるということであれば、大団円に付き合いたい。伊坂幸太郎「SOSの猿 」とは同テーマによる競作なのだそうで、読み比べてみるのも一興。


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【データ】
五十嵐大介 (いがらしだいすけ)
SARU
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■著者の他作品(過去記事)
五十嵐大介/海獣の子供
【帯】 古今東西・森羅万象を圧倒的な画力で描く!五十嵐大介最新超大作 伊坂幸太郎「SOSの猿」との、未知なる競作企画 ・・・お前は、我々の敵か? 単行本描きおろし作品

【裏表紙】 いにしえより世界各地にその姿を表し、畏れられてきたモノ−“猿”。そして現代、人類はその存亡を懸けて、“猿”と対峙することになる・・・!自身にかけられた黒魔術をきっかけに、謎の若人・ナムギャルと知り合った奈々は、彼とともに世界各地に痕跡を残す“猿”の正体を追うことに。その過程で、自らを「孫悟空」だと名乗る少女と出会い・・・?古今東西の神話・伝承などを網羅しつつ誰も見たことのない世界を現出する、五十嵐大介渾身の単行本描きおろし作品!
掲載=単行本描きおろし作品

小学館
IKKI COMIX
2010(平成22)年3月2日初版第1刷発行
定価=648円+税



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