くまがい杏子/空色アゲハ

空色アゲハ 1 (少コミフラワーコミックス)
空色アゲハ 1 (少コミフラワーコミックス)

■ 子供の頃に見たテニスに惹かれた女の子は 高校でテニス部に入ることにする。しかも昔憧れた男の子が 同じクラスに。しかし彼はテニスから身を引いており、 しかも学校にはテニス部がなかった。

小さい頃いとこのところに遊びにいって見たテニス。 そこで自分と同じ年齢の男の子がオトナ相手に 試合をしているのを見てその姿に憧れる。 そして時がたち高校生となったヒロインは、 テニス部に入ろうと決める。しかも同じクラスには かつて憧れたあの男の子が。けれども彼は ケガが原因でテニスから距離をおいておリ、 しかもその学校は暴力沙汰が原因でテニス部 自体が存在していなかった。


テニスに憧れていながら高校で始めてラケットをにぎると言う 全く初心者なヒロインのお話。ただしテニスを始められなかった理由もあり、それを伏線とした話は巻末から展開される。一方、彼女が憧れた男子はプロを目指す‏実力者だったがケガをしてリタイア。テニスから離れテニスを嫌っていたのだが、それが彼女のグラウンド整備をみてか壊したラケットのお詫びなのか協力を申し出て、さらには部昇格のための実績つくりにミックスダブルスの大会に出場するという都合のよい展開となる。児童向けの話としてもそれは無茶だろうと思うのだが、ヒロインが経験4日ながらもスーパープレイを続出するよりありえない展開によって読者のしらけモードをねじふせる。この力技は魅力であるが、一方で肝心のテニスのシーン描写に説得力が欠ける。


しかし人並み外れた体力と反射神経は物語をスピード感とともに駆け上がらせるだけのものがある。もたもたせずにどんどん話を進めるといいように思うが、部活が部費を獲得するには5人の部員が必要と言うことでメンバー集めの話もあり、ちょっかいを出す人物もおり、また件の男子絡みでヒロインに敵意を持っている者もいる。そのうえヒロインの家族の問題と、面倒な要素を抱え込みすぎておリ、たとえば「 ベイビーステップ 」がそのあたりを極力削ぎ落とすべく枝葉末節を整理したことと比べると漫然として見えるのは少女漫画ゆえの厄介さか。


なお帯には浜田ブリトニーを起用しているが、この手の色物を使うのはどうだろう、出版社の事情もあるのかもしれないしプラス効果のほうが目に見えやすくマイナスのダメージは認識しづらいのかもしれないが、この作品が本来呼びたいのは浜田ブリトニーで反応するような人たちではないのではと考えると、そうした小手先の宣伝にはNOと声をあげるべきか。まぁテレビにはそれなりに出ている(出ていた、と過去形か?)ようなので作品の購買層である子供たちには親しみのあるキャラクターなのかもしれないが。



評価:C
評価は、A:傑作、B:佳作、C:無印、D:薦めない

【データ】
くまがい杏子 (くまがいきょうこ)
空色アゲハ (そらいろあげは)
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■著者の他作品(過去記事)
くまがい杏子/苺時間
くまがい杏子/放課後オレンジ
くまがい杏子/はつめいプリンセス
【帯】 テニス鬼メタ熱いっス〜★主人公あげはが憧れの猛くんにテニスをティーチインしてもらぇるトカ!まぢ青春!!!憧れMAXな設定がメチメタ魅力的な作品っス♪あげはのテニスに対するピュアな思ぃがメチメタ伝わってきたかんね〜★ 浜田ブリトニー(漫画家・タレント)

【裏表紙】 10歳の夏、あげははテニスと運命の出会いをする。 それは偶然見かけた男の子、「たけるくん」の強烈なプレー。すっかりテニスに魅せられ、高校から部活で始めることに。同じクラスで まさかの猛くんと再会!憧れの猛くんを前に浮かれるあげはだけど、猛くんは完全無視。しかもテニスを嫌ってて!?
掲載=Sho-Comi 2009年18号〜22号

小学館
Sho-Comiフラワーコミックス
2009(平成21)年12月29日初版第1刷発行
定価=400円+税



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