【オススメ】 佐野未央子/鬼宿の庭

鬼宿の庭 1
鬼宿の庭 1

■ 【オススメ】 若き絵描きは、人でないものに恋をした。

修行の身である若き絵師。体の弱いこともあってか、心やさしく好奇心も強い。そんな彼が、たおれた百合の花の花粉を浴びたことが縁で、娘の粗相のお詫びをしたいという主の庭へと案内される。 


水神様の末娘で草木百花の世話をしているというのが鬼宿の庭の主、たまゆら姫。世界で最も美しい御方だというのだが、彼の会った姿はどうにもちんちくりん。しかし彼の描いた絵の鳥獣たちに命を吹き込む力もあって、不思議に思う彼が手に載せると、周囲がざわついた。人が触ると姫の寿命が縮むのだという。


魔界のような異世界にて人と精霊とが出会う物語。不思議なものに対して物怖じせぬ主人公ゆえ、話はふたりの恋物語として動いていく。ただしそれは姫のいる天界では歓迎される仲ではないらしい。また出会えるのは二十八日に一度である。これは二十八宿の一つとしての鬼宿と呼応するのだろう。


人と出会うことで潤されるという天界の姫、そして姫を敬う草木たち。全体の優しさは「夏目友人帳」あたりに似ているが恋心が中心にある分ロマンチックが増している。年末にオススメの一冊である。


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【データ】
佐野未央子 (さのみおこ)
鬼宿の庭 (きしゅくのにわ)
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【帯】 「この世は存外おもしろい」 それは二十八日に一度人界に現れる不思議の庭。絵師の可風は、草木百花を司るたまゆら姫と出会い恋に落ちた−。  名作「君のいない楽園」の作者が放つ、渾身の意欲作!

心優しき絵師・可風はある夜招かれた「鬼宿の庭」で主である精霊・たまゆら姫と出会う。変幻自在に姿を変え人の世の理を語るたまゆら姫に次第に魅了されていく可風。しかし姫は、人間に触れるとその命を縮めてしまう運命であった−。 夏から冬へ移りゆく季節とともに紡がれるせつなくも美しき逢瀬奇譚!
掲載=コーラス 2008年10月、2009年1月、2月、4月、5月号掲載

集英社

2009(平成21)年12月23日第1刷発行
定価=762円+税



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