【オススメ】 堀尾省太/刻刻

刻刻
刻刻 1 (モーニングKC)

■ 【オススメ】 血の持つ力。それは時間を止める能力とその 中を飛べる空間移動の能力 。

ヒロインの家は働くのは女系、父は家でぐうたら、ぼおっと、 兄もニート、一方25歳の妹は誰とはいわぬ相手の 子供を産み育てている。 その妹の子を迎えにいった 兄が甥っこもろとも誘拐されるところから話が始まる。 この緊急事態に祖父が持ち出したのは、石。その石での体験に、 かつて飼い犬がなくなったときのことをヒロインは思い出す。 あのとき、周りはすべての時間がとまり、自分たちだけが動いていた。


時を止める能力を持つ一族の物語。祖父は空間移動の能力も身に着けていた。 一方で誘拐する側は無差別ではなく彼らの家を狙っての行動であり、 彼らも空間の中で動ける術を知っていた。狙いは、石であり、 空間を止める力であり、動ける力。そのことを信仰としてまとめあげた 宗教団体と、主人公たち一族との対立を、時間の止まった世界で描くという、 一風変わった趣向のSFである。


SF話を宗教、信仰にひきつけて、しかも実働隊はその辺のチンピラの類ということで、日常的な話とさほど変わらない部分も多く、そこが不思議な感覚がありつつも、案外普通に読みやすく物語世界に入りやすいところでもあるだろう。物語自体の語り口は乱暴というか荒っぽく、いきなり読者の襟首つかんで引きずり込むような印象なのだが、 日常から乖離する部分が少ない分それでも成立するのだろう。それと主人公たちの側に特殊な能力があり、ヒロインにしてもどうやらものすごい力をその身に持っているようだ、 というところで次の巻へ。


時間のとまっている空間を守る存在もいて、うかつな行動をすればそれに消されてしまう。ヒロインたちが助けたい人たちは、止まった者なのでその存在に守られるのだが自分たちはそうではない。助けに行ったもの全員が一緒ならいったん術を解いてまた術を施せばいいのだが誰かをおいてきてしまうとその人物とは一生会うことはできない。時間の流れをコマ切れにしてその1コマのなかでの話という狭い場所を規定し、しかもパニックものではなく事情を理解している者を対峙する陣営の双方においている点で、面白い味わいの作品に仕上げている。


そもそもが元の世界に戻ったところで別に幸せでもなさそうだし、その平凡な世界の幸せさを実感するというパラダイス・ロストものの典型の展開にも見えない点で、どう落ちをつけるのかが見えないし想像できない。その点も期待なのだが、無心虚心に読んでも 読み手をわくわくさせる一巻である。 2巻は必ず買って読みたい。→2巻も同時発売:刻刻 2 (モーニングKC)


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【データ】
堀尾省太 (ほりおせいた)
刻刻 (こくこく)
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【帯】 新鋭が描く、遺戒逍遥奇譚! 水木しげる近年最高点!「80点!!!」

絵、上手だ・・・。漫画は絵だけじゃなくて文章も書けると強いんデス。 なかなかオモクロイね(笑)。水木しげる

【裏表紙】 世界は止まった。永遠の6時59分が始まる。 謎の宗教団体・真純実愛会にさらわれた家族を救うため、樹里たちは祖父がひた隠しにしてきた術を使い森羅万象が止まった世界「止界」に飛び込む。だが、誘拐犯たちのアジトに乗り込んだ樹里たちは、自分たちと同じく、止界の中で動ける者たちに遭遇する。異形の モノが跋扈する世界を抜けて、元の日常に戻れるのか?
掲載=増刊モーニング・ツー2008年10号〜14号

講談社
モーニングKC 1822
2009(平成21)年8月21日第1刷発行
定価=695円+税



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