藤木俊/はじめてのあく

はじめてのあく 1 (少年サンデーコミックス)
■ 変な男子がいとこの女の子の家へ住むことに。 居候ものコメディの変化球。
高校生の女の子が朝目覚めると、体が鎖で固定されていた。 マスクをかぶった人物に、改造術式をはじめる、 といわれて頭が真っ青に−。
そんな始まりの話は、悪の組織に所属していた 姉弟が、組織壊滅のため一時的にいとこの家に 身を寄せることになる、という内容。 幹部であった姉はある程度一般常識もふまえているよう だが、科学者であった弟は同世代と触れ合った事がなく、 マッドサイエンティストとして振舞う。 それに従姉妹の少女は、最初とまどうも 慣れてきたのか持ち前の運動神経で突っ込みまくる。
同棲ものコメディだが、男子の家ではなく女子の家、 女子には男親もいる。女の子いっぱいにして ハーレム状態で揺れ動く心、 という方向でもなく、初めての体験に 動揺する男女、というところを初恋以前の状態で 描くものになっている。
小柄でメガネでぼさっとした髪の無乳女子がヒロインだが、 そのヒロインは文学少女に見えて妄想少女、 そして運動神経が実は抜群、そんなギャップを含めて 彼女が好きなファンクラブも存在するという設定は なかなか考えている。
ただし、学校中心のシチュエーション・コメディとなっており、 初期設定を生かしたユニークさはさほどない。 更衣室覗いて胸をつかんで、みたいなお決まりのお約束な シーンの挿入は、 そういう方向に持っていく話ではないんじゃないかなと 思いもする。まぁこういうのがあると、取り上げる人も 増えるのかもしれないけれど。カルチュアギャップものに なりきっていないところが中途半端に見える。
一方でこの作品の主題は、恋愛なんてぜんぜん知らずに 生きてきた少年が、そういう感情に芽生えるという ものである。そこを丁寧に描くことができると、 いい話になると思うのだが。
カバーはずすとおまけあり。
【データ】
藤木俊 (ふじきしゅん)
はじめてのあく
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【帯】 悪の科学者が民間社会初体験! 居候ものでよくある「さえない男のところにかわいい女の子が来る」に反発して「やっかいな男が女のこの家にいく」でやってみました。作者/藤木俊掲載=週刊少年サンデー 2009年6号〜12号悪ノリコメディ〜 !
【裏表紙】 サンデー伝統の居候コメディー、次なる後継作品はコレ! 小ネタ職人がちりばめる意表つかれる笑いの数々!!奔放に躍動するトキメキの 女性キャラクターたち!主人公は悪の科学者の阿久野ジロー。 キュートなところもあるけれど、まぁ頭が残念なこの少年がはじめての民間社会に右往左往するっ!!
小学館
少年サンデーコミックス
2009(平成21)年5月23日初版第1刷発行
定価=400円+税











