私のアイザック 1巻 (ヤングキングコミックス)
釣りライター清水とその先輩で雑誌の副編集長の江川 川遊びの達人の「釣りのライターなら一度は訪ねてみろ」との紹介で訪れた東北のとある山村。巻頭特集にするためのその旅で、出あったのは綺麗な川と達人のいう水辺の達人、15歳の女の子白幡山女(しろはたやまめ)。
「川があたりめぇなば 美味え魚っこ食える」「川があたりめぇなば 一日中川にいても飽きることはねぇ」「川が あたりめぇなばなァ・・・」取材に行ったふたりはすっかり喜び、しかし、記事にするのをためらう。だが、ひょんなことからヤリテの編集長に知れ、頑張るふたりは結局ふたたび山女のもとへ。そして今度は、川ではなく海へ。
「魚はハリっこさかかるんだ」「竿さかかるんでねよ」著者はやはり達者。最近では和のイメージあるが、ここでも和全開。釣りバカ三平など面白かった覚えはなく釣り自体にも興味はないが、それでも読んでいて楽しくなる流麗な絵、話。ヒロインの訛り言葉を読みづらいと思うなら、読みとばすがよい。感覚でつかめ。なにせきくち正太のファンでもなく、雑誌で見かけるとどっちかというとスキップする私が没頭するのだから。それだけ絶妙な展開の魅力ある作品。
で、アイザックってなに?でもカバーに「この国の釣りと魚を愛するすべての皆々様にこれが私の 釣魚大全 です。」とあるから、アイザック・ウォルトン( Izaak Walton )から来ているのだろう。
巻末2ページ「完本 私の釣魚大全」2ページ付録あり
まったく釣りに興味がないが、次が読みたくなった。
掲載=YK(ヤングキング)別冊平成15年10号、16年1,4,7,9,10,12号
きくち正太(きくちしょうた)
私のアイザック
→ 私のアイザック 1巻 (ヤングキングコミックス)
少年画報社
YKコミックス
平成17年3月1日 初版発行
定価562円+税