【オススメ】 大沢俊太郎/ゴタ消し 示談交渉人 白井虎次郎

ゴタ消し示談交渉人白井虎次郎 1 (1) (ジャンプコミックスデラックス)
■ 【オススメ】 官の立場を離れ一人で行動する交渉人を描くハードボイルド。
ゴタ消しといわれる、揉め事を解決してくれる示談交渉人。 主人公は、不敗の伝説を持つ男、白虎。大金をとるとも 噂される彼は、冷たい視線で依頼者を見抜き、 そして交渉にあたる。
交渉人もの、というのは例えば「勇午」(→
真刈信二、赤名修/勇午 横浜・横須賀編
)があるがこれは話が壮大すぎ、「007」や「ゴルゴ13」の世界である。
「交渉人 堂本零時」
は軸足が定まっていない印象を受けた。「MASTERキートン
」という名作もあるが、あれはハードボイルドな交渉人ものを、
あの絵とあの主人公でああした物語に仕立てるというところに妙味があった。
本作はさすがにそこまでいかないが、シビアな履歴、真摯な交渉の一方で、
甘く人情味のある人物が主人公という設定が効き、読みやすく印象も良い
話に仕上がっている。
自分を捨てつつ、とはいえ人間を愛しているという設定は、自分への陶酔や男の甘さが根本にあるハードボイルドを超えて、実質はより高い次元のものなのだが、その人情味ゆえに、読後感は温かい。一方、交渉自体はシビアなゲームとして描かれるので、読中は緊張が漲る。このあたりのバランスは巧く、話としてうますぎて甘すぎるきらいはあるが、ベストを求めるのでなくベターな作品を素直に楽しむことのできる人にならオススメできる内容である。
交渉話でありコンゲームのような内容だが、それが最近多いゲーム的な話−「 LIAR GAME 」や「 未来日記 」、共に相応の評価はするもののゲームのためのゲーム的な色彩の強い作品であり、それ以外にもそのレベルに満たない作品が数多くあるなかで、一線を画しているのは、基本一話完結スタイル(巻末のみ3話も巻またぎせず決着)であるところ。他の作品が、そのつじつまが合うかさえ微妙な話を延々と引きずることで読者を引っ張るのに対し、エピソードも用意しなければならないこの読みきりスタイルで話を描き、全体を貫く物語は別途準備し小出しにしていくというのは、海外ドラマ−というのは大抵アメリカのドラマをさすが、その形式に等しい。各話ごと評価され、単行本でビジネスとしての結果も確実に出る、という現状の連載漫画では、この海外ドラマスタイルの構成がおそらく最も適しているのだろう。
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【データ】
大沢俊太郎 (おおさわしゅんたろう)
ゴタ消し 示談交渉人 白井虎次郎
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【帯】 鮮烈!闇の交渉術!!超待望の1&2巻同時発売!!掲載=スーパージャンプ平成20年22号、24号、21年4号、6号、 スーパージャンプ増刊オースーパージャンプ 平成20年4/25号
【裏表紙】 世に存在するあらゆるモメ事「ゴタ」を消すプロの示談交渉人・ゴタ消し。 闇社会にあって未だ不敗の凄腕「白虎」こと白井虎次郎は、闇の交渉術を駆使し、 時に利を持って和と為し、時に互いの心を癒し、時に巨悪を潰して苦しみ悩む人々を悲しみの底から救い出す!!
集英社
ジャンプ・コミックス デラックス
2009(平成21)年4月8日第1刷発行
定価=514円+税











