【オススメ】 トビナトウヤ/さらしあそび

さらしあそび 1 (1) (花とゆめCOMICS)
■ 【オススメ】 外見ツンな生徒会長の内面のデレを引き出したのは、 死神だった。
女帝と恐れられる生徒会長。彼女は強すぎる責任感から、 厳しい言葉のみを使う。が、そんな彼女の心の声は、 厳しい口調の裏にあることを見抜いているものが この物語の狂言回し。それは、死神。実は彼女の死期が 近づいているのだった。
人の目に見え、人と同じ体をしている死神、これが ヒロインにつきまとう。死神はターゲットを 死ぬまで慈しむことをゲームとし、ヒロインも 誤解されたままではなく内面の優しさに皆が気づいたうえで 亡くなるようにと思っていたのだが、ターゲットを愛しても その者は死んでしまうことに虚しさを覚えていた。 そこで死神が選んだのは、彼女の死期を越えて寿命を延ばすことだった 。
死が背中合わせのなかで死神が奔走し死期をじりじり延ばしていく という話。死が遠ざかったわけではなく既に死んでいるハズの時期なので いつ死んでもおかしくないという設定はユニークだが考えてみれば 現実もそんなものか。自殺に関しては寿命でないので死期と別、 と切り離しているところはある種のメッセージと読めなくもない。
そんな話だが基本的にヒロインが自分そっちのけのよい人で 死を怖がるといったことと無縁な人物なので、じめっとした 雰囲気には陥らない。彼女のことを女帝といわれた時代から 好いていた副会長と、そして死神との三角関係なラブコメとしても 読め、そこでもヒロインの無神経さ、女帝時代も怖がられている ことをあまり認識できていなかったように、好かれることにも 無頓着という鈍さがうまく効いている。
ヒロインががんばるのは学校のため生徒のため、 それ以外には目が向かないという設定のうえで、 物語が死だったり恋だったりを描いているという、 そのズレかげんが効果を生んでいる。
題名に関しては内容を表してはいるが、 目を引くタイトルではないし話にのぼりづらいもので、 もったいないと思うのだが、中身は安定した出来の 花とゆめコミックスの中でも一段と 面白いので お勧めします。
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【データ】
トビナトウヤ
さらしあそび
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著者の他作品(過去記事)→ トビナトウヤ/潔癖少年完全装備
【帯】 死神・愛 降臨!!! ニンゲンに憑いて行う「さらしあそび」とは!?掲載=ザ花とゆめ 平成20年3/25号、7/25号、花とゆめスターズ 平成20年12/1号、 ザ花とゆめ 平成21年2/1号
【裏表紙】 優しい心を持ちながらも、口から出る言葉はこの上なく厳しい 孤高の女帝生徒会長・大場恋。一方、そんな彼女に興味を抱いたのは、仕事に退屈 していた1人の死神。彼は恋に取り憑いて、その優しい本音を晒す「さらしあそび」 をする事にしたのだが・・・!?
白泉社
花とゆめCOMICS
2009(平成21)年3月25日第1刷発行
定価=400円+税











