麻木遼、桜小路むつみ、あおきてつお/水の剣火の刀

水の剣火の刀 (1)(SPコミックス)
■ 幕末、刀つくりにその身をかける女の子の物語。
刀鍛冶だった父親の後を継ぎ、よい技術を身に付けた 少女。彼女は父親の敵を討ちに江戸にやってくる。 贋作工場に連れられていった少女は、 父もそこで働いていたことを知り、 その父が贋作から足を洗い修行ののち日本一の刀を作ろうと したところで発見され手を潰されたという経緯を聞く。 その 恨みを果たそうと、宿敵に向かう少女。 しかし同僚の少年を巻き込む形になってしまい、 彼が重傷を負ったところ、通りかかったお武家さんに救われる。 そしてかつて父親が修行をした先生のもとで刀鍛冶を習うことにする。
敵討ちよりも良い刀をつくり極めることを選ぶ少女の物語。 その刀とは、無駄な殺生をしないもの、 切れ味抜群も斬らない刀。そんな、禅問答の末にある 至高のものを目指す成長物語。
一方で、時代がかわる、刀で稼げる最後の機会だ、と見た 贋作組織の親玉は、腕前をあげていく少女の技術がどうしても欲しい。 手に入らないのであればこれは潰しておかないと妨げになる、 と襲撃にくる。少女には父親の復讐をするつもりは消えうせている。 そこで 、刀鍛冶として技術はまだまだ、人と闘う度量もない、という少年が、 剣術を覚え、少女と自分を護ろうとする。その最初の志は、自分の 腕が伸びると別の野望が生まれ、人を斬ると自分でもできるのだという 喜びやつけあがりにかわってしまう。そんな人物をサイドに据え、 しかも時代は新撰組やら何やらと、鉄砲玉を必要とするところ、 その辺を交えて描く話は、なかなか硬派な仕上がりを見せる。
パターンで鼻につく点もないではないが、 時代ものの マンガはそんなもの、と割りきって読めるなら。
【データ】
あおきてつお、シナリオ= 麻木遼(あさぎりょう)、桜小路むつみ (さくらこうじむつみ)
水の剣火の刀
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著者の他作品(過去記事)→ 香川まさひと、あおきてつお/島根の弁護士
【帯】 切れ味抜群で、でも斬れない刀とは− 至高の一振りを目指し 刀鍛冶・お涼が槌を振るう!!掲載=コミック乱 2006年12月号〜2007年2月号、6月号〜9月号
亡き父の想いを・・・刀の魅力に目覚めた自らの想いを込めて 刀鍛冶であった父が、非業の死を遂げる。そして、16歳の少女・お涼 は、父の敵を討つために江戸へと舞い戻って来た− 幕末の動乱に乗じ 荒稼ぎを企む刀商人や、亡き父の師匠・沢渡秋水たちとの 関わりの中で、少女は人を斬るだけではない刀の本質、その本来の 美しさや精神性を学び、刀鍛冶としてさらなる成長を遂げていく− 本格刀工物語、待望の第1巻!!
リイド社
SPコミックス
2008(平成20)年10月26日初版第1刷発行
定価=524円+税











