【オススメ】 篠房六郎/百舌谷さん逆上する

百舌谷さん逆上する 1 (1) (アフタヌーンKC)
百舌谷さん逆上する 1 (1) (アフタヌーンKC)

■ 【オススメ】 ツンデレ−それは正式名称を「ヨーゼフ・ツンデレ博士型双極性パーソナリティ障害」 という。

転校生の美少女が小学校にやってくる。 担任に「ツンデレです」と紹介された彼女は、 病気もち。自分の好感を素直に表現できず 逆の行動に出てしまう。

そのあたりを面白がって彼女をいじる クラスメイトだが、彼女の力は破壊的。 さらに、周囲がそうした反応を面白がっていることに 気づき毛嫌いし、本当に怒っているときもあるのだ、 それを誤解されるのが嫌なのでもう放っておいてくれ、 と宣言する。 それでもつっかかってくる男子がひとり。 微妙な小学生恋愛ものになるかと思いきや、 決定的な場面で決定的な感情が出てしまい、 少年は病院送りとなってしまう。

ツンデレな少年少女、考えてみれば小学生なんて こんなものという二人の恋を、オーバーアクションで 描いた一作、ではあるがそれは一面でしかなく。 実はこの作品の狂言回しは二人と別なクラスメイト。 男子の中でウスノロ扱いされているような ぼおっとしたじゃがいも顔の少年が、 ヒロインのツンデレ少女の傍にぴったり。 彼に対しては何の感情も起きず、 フラットでいられる、つまり恋愛感情のかけらも 起きない、素直な自分でいられるから、 という理由で下僕にされる少年の存在がこの 作品を深く、そして哀しく切ないものにしている。 うっかり彼に感情移入してしまうと この作品はかなり厳しく危険だ。

美少年美少女だけで展開しなかったところが 微妙絶妙。単なるツンデレラブコメと一線を画す かなしさがここにある。そんなもの読みたいかどうかは また別な問題としてあるような気はするが。

巻末には「げんしけん9巻特装版」からの転載おまけあり、 カバーはずすと同傾向のおまけ漫画つき。 この辺を読むとまた別のせつなさが。 あー、好きといいながらそれを深く追わない、 というのは、10年20年前からよく言われてましたね。 地方在住者のほうが情報に対しては貪欲でした。それが、ネットの普及などで ローカル格差が縮まったことで、皆薄い、ライトな 嗜好になっちゃったような感じがします。情報の氾濫ということで、 知っていることの多さよりも、どう取捨選択して必要なときにどう引き出すか、 が重視される時代になったということもあるのかな。 ま、蓄積多いに越したことないんですけどね。


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【帯】 べっ別に読んでくれなくていいんだからねっ!!!  篠房六郎最新刊!!ツンデレとはこういうことだっ!!
掲載=アフタヌーン2008年3月号〜7月号

講談社
アフタヌーンKC 512
2008(平成20)年6月23日第1刷発行
定価=524円+税


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