【オススメ】 藤田和日郎/月光条例

月光条例
月光条例 1 (1) (少年サンデーコミックス)

■ 【オススメ】 何十年かに一度、月の青い光が地上に届く。 それによりオカシクなってしまう「おとぎ話」の世界。 一人の人間にそれを正す力が託される。

強い相手ほど立ち向かう、ケンカっぱやい 主人公。素直でなく、思ったことと 別のことが口に出る、ひねくれもの。 彼は、 幼なじみの「演劇部」の 少女がおとぎ話を読んでいた のが原因で、 騒動に巻き込まれる。

それは、おとぎ話の世界を変えてしまう月光の力。 何十年かに一度、その月光により異変が起こり、 おとぎ話の登場人物たちは暴走をはじめてしまう。 収束できなければおとぎ話は消えてしまう。 そこで、月光の影響を免れた物語の主役たちは、 人間世界に救いを求めるのだった。

月光条例、というタイトルがつくが、 月光でねじれた話は、月光で正さねばならない、 というのがその「条例」。条例って言うのか?これ。 と思うが、その古風なタイトルセンスは一周二周回って むしろ格好よい。(元々は「月狂条例」=Lunacy Act という案であったらしい。)

世界の童話新約、などと表紙にある「全年齢向け」のお話。 童話をベースにしたパロディというのは たとえば「大人のための残酷童話 」なんてのもあったわけだが、 単品の童話をいじって終わりがちなパロディ諸作と異なり、この 「月光条例」では各作品を繋ぎ合わせてひとつの物語に構成している。 創作は過去の作品の上に立つもの。その伝統にのっとり、更に ひとつ捻った形で新たな物語を編み出した。 おとぎ話の絵本の結末の文章が解けていって物語世界が崩壊していく様 など格好いい!

著作権著作権と権利がうるさく 言われる現代では、著作権 フリーなパブリック・ドメインを利用して 新しいものを生み出していくのは いい手だろう。そもそも物語のパターンは ほぼ出尽くしているわけで、 であれば古典に材をとれば良い。 それはパクリではなく教養と呼ぶわけで、 盗作だなんだという叫びは、時代に 共通の教養がないことの現れ。 みなが古典に舞い戻り教養として身につける ことが今は求められているのかもしれない。

などということはまぁどうでもよく、 とりあえず読んでみてよという話だが、 これを読むと「御伽草子」も手元にほしくなる。岩波文庫は読みづらいかもしれないが、 価格も手ごろだしこの機会に。そうしてリンクをたどって原典に遡って 読んでいくのも読書の醍醐味であるのだし。


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【帯】 さあ、おもしろい おはなしが はじまるよ!!  青い月が妖しく輝く夜、物語はねじれ、正気は陰り始める・・・

【裏表紙】 ひじょうに めいわくな おはなしを しましょう。なんじゅうねんかに いちど まっさおな つきの ひかりが ちじょうに とどきます。そうすると こどもたちの よむ「おとぎばなし」の せかいが へんに なって しまうのです。 だから「おとぎばなし」の せかいの ちょうろうたちは はなしあって たったひとつの ほうりつを つくりました。その ほうりつの なまえは・・・・・・
掲載=週刊少年サンデー 2008年17号〜21・22号

小学館
少年サンデーコミックス
2008(平成20)年6月23日初版第1刷発行
定価=400円+税



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