【オススメ】 羽海野チカ/3月のライオン

3月のライオン 1 (1) (ジェッツコミックス) (コミック) 羽海野 チカ (著)

■ 【オススメ】 羽海野チカ 新作は、棋士が主人公も、 描かれるのは、家の話。

家も無い、家族も無い、学校にも行って無い、友達も居無い、 居場所なんてこの世の何処にも無い−

そんなせりふで始まる物語の主人公は、 中学生でプロになった十代の棋士。 将棋会館に向かい、対局する相手は 出て行った自分を心配する「父」。 消耗した帰りには携帯電話にメールが入る。 食事に誘う内容で、断りをいれようとすると そのまえに別のメールが入り買い物を頼まれ 結局足を運ぶことに。古風な家、あたたかい家庭。 では冒頭の無い無い尽くしはなんだろう?

その疑問は読み進めるにつれて解き明かされていく。

将棋ものではあるが「月下の棋士 」(作中で一瞬パロってましたね) のように奨励会から始まる話ではなく、「ハチワンダイバー 」 のように奨励会崩れでもなく、すでに有望なプロ棋士 になっている段階から始まる物語。なので駒の動かし方が どうこうといった話はすっとばされる。プロの話なので 棋譜に関しては当然監修が入り、 子供騙しではない。 が、話の中心は将棋ではない。強いがそもそも将棋がすきだったわけ ではなく、プロの世界に進んだのもやむを得ずということであり、 生活自体に執着があまりない。 それでも、無い無いといわれた彼の生活にも、 助けてくれるひとはいる、理解してくれるひとはいる。

その境遇から、救ってくれるひとのところへ向かうも、 相手には家庭があり、その家庭を乱す結果になり、 いたたまれずに出て行くことを考え、独立できるよう邁進する。 そんな話だが、半ば過去形として描くことで、読み手に ざらついた刃をそのまま見せることなく、オブラートに 包んで提供している。そこにあるのは、リハビリの過程。

ただし一巻ではいまだ語られていないことがひとつあり、 それは冒頭でも出てきたせりふの人物とのこと。 これを乗り越えられたときに、新しい未来が開けるのか。

三月のライオン 」というと映画が頭に浮かんでしまうのだが( 正直私は好きではなかった)、 If March comes in like a lion, it goes out like a lamb. (3月は、ライオンのような厳しさで始まるときは、 子羊のような穏やかさで終わる) という言葉からとったものだとすれば、 穏やかな結末が待っているのだろうか。

将棋に興味がなくても全然問題なし。「ハチクロ」 の、せつなさにはまっていたひとならば、共通する 痛みを感じ取れるはず。かわいらしい要素もあり 暗いだけの話でもありません。注目の最新作は、 注目されるだけの内容に仕上がっています。

巻末おまけ漫画。おめかし衣装と、パンツ柄とが同じトーンでバッティングという 悲劇、あれは「よつばと! 」ですかね・・・ (→7巻の43話ですね)

巻頭にピンナップつき。

■続刊購入する?→ 【絶対買う】

羽海野チカ (うみのちか)
3月のライオン → 【 s-book.com:3月のライオン 1 , 3月のライオン・1巻発売! , アマゾンで購入 , ビーケーワンで購入

その少年は、幼い頃すべてを失った。夢も家族も居場所も――。この物語は、そんな少年がすべてを取り戻すストーリー。その少年の職業は――やさしさ溢れるラブストーリー。 2008年2月刊。
掲載=ヤングアニマル2007年14号〜19号、22号〜2008年1号

白泉社
JETS COMICS 547
2008(平成20)年3月5日第1刷発行
定価=467円+税



search this site.

mobile

qrcode

selected entries

categories

profile





ブックオフオンライン

チケットぴあ

ENOTECA Online(ワイン通販 エノテカ・オンライン)

others

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM