山本直樹/レッド

レッド 1 (1) (KCデラックス) (コミック) 山本 直樹

■ 【オススメ】 学生運動末期を淡々と描く。

1970年前後、学生運動末期を綴る、赤軍周りの話。

登場人物に逮捕や判決、死亡までのカウントダウンが付記されること、 人物の一部に番号が振られていることが異色。 特に後者は、後に死亡する者に亡くなる順に付されている。

そのため、誰がどうなるという着地を解った上で読んでいくことに なる。先がどうなるか解らない作品とは違う読み方が要求される。 なお、著者の作品ではあるが、現時点で直接的なエロスや性描写はなし。 だが、次巻以降は描かれる様子。

学生運動の闘士というのは、それはそれで楽しく充実していたのだろう。 信じるものがあり、それに従えばいいというのは、 非常にラクだしやりがいもある。純粋であればあるほど良いだろう。 結局のところ軍隊やサラリーマンと何ら変わることはない。 ただ、非合法活動の場合、その先は袋小路であることが決定している 。滅びの美学と言えなくもないが、信じるものを信じ続けて いくことは困難であるので、いずれ崩壊が待っている。 とはいえ、信じる信じない、白か黒か、善悪というものが はっきりつくかのように行動している様は、単純というか簡単というか、 それはそれでその瞬間は生きやすかっただろうなぁと思うところである。 祭りに興じることは、それは楽しいのだろう。 バカになってハイになる。それは灰になることもであって、 祭りのあとに残るのは常に消耗でしかないのだが。

つまりは、そういう、消耗していく内容であるので、 読んでいても面白くない、というと語弊があるが、楽しい内容ではない。 加えて話はまだ始まったばかりで本題にも入っていない。 この時点で「面白い」などと評価するのはフライングで、 見守るのが妥当だろうと思うが、今後の期待を込め、また 応援の意味で一巻の時点から凄い!と取り上げるのも 共感しないではない。

要するに独特な作品なので、マンガの多様性を考えれば、 今年出版された新刊のなかでは確かに目を惹く一冊ではある。 駄作であるはずもない。 が、慌てて読むこともない。この一巻はまず購入した上で、 読むのは続刊が出てから、というのがオススメ。

■続刊購入する?→★★★★

山本直樹 (やまもとなおき)
レッド → 【 BOOK倶楽部 , アマゾンで購入 , ビーケーワンで購入

革命を目指す若者達の青春群像劇。この物語の登場人物達は決して特別ではない――。

ごく普通の若者達が、矛盾に満ちた国家体制を打破するため、革命運動に身を投じていく。それは、正しいことのはずだった……。激動の学生運動の行き着く先とはどこなのか!? 全ての世代に捧げる、若き革命家達の青春群像劇。

雑誌収録時から全ページにわたり、加筆修正した完全版!!

掲載=イブニング2006年21号、23号、2007年1号、3号、5号、7号、9号、11号

講談社
イブニングKCDX 2322
2007(平成19)年9月21日第1刷発行
定価=952円+税

マンガ一巻読破は、 2005年1月以降に発売された漫画単行本のうち「1巻」表記のある 作品を網羅してレビューするサイトです。◆
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