【オススメ】 三田紀房×関達也/銀のアンカー

銀のアンカー 1 (1) (コミック) 三田 紀房 (著), 関 達也 (著)

【オススメ】草刈機と呼ばれた 大物ヘッドハンターが米国から帰国。その情報を得たテレビ局の記者は彼を追い、面会に成功するが、休暇を楽しむための帰国だ、とつれない。しかし直感を信じるヒロインは彼を追い続ける。すると、ヒロインの同級生であり人材派遣会社の女社長となっている人物の就職転職セミナーに、彼が聴衆として参加するのを見かける。彼はそこで社長を論破、これをみたヒロインは彼が日本で本格的に仕事をする気だと確信する。

職のステップアップなど欺瞞だ、と日本の社会や会社の構造を看破していくヘッドハンター。「ドラゴン桜」と構造は同じ、知っている人物が、どどん、とその論を宣言していき、周りはそれに驚くという話。今回のテーマは就職転職。ヒロインの妹が就職活動中という設定で、大学生の就職、という「ドラゴン桜」後、「マネーの拳」以前の話を描いているのはすばらしい戦略である。

原作に専念して作画は別に任せるのも、絵のクセがある作者には英断。とはいえ、作者の雰囲気は残っており、これじゃあ作画家別に用意する必要もなかったのでは、と一瞬思うが、読み進めていくと作と画とをわけた意味のある絵になっていく。

マーケティングセンス抜群。内容は、また言い切りかよ、と思うが、いや、フィクションとしてはこれでいいのである。これを、フィクションの世界を飛び出して語り始めるとアウト。世の中の作家が勘違いするのはそこで、しかし商売になってしまうからいっぱしの文化人気取りだったり議員や首長になったりもしてしまうのだが、フィクションの世界で登場人物に語らせていることと同じ口調同じ論理でリアルな世界で作家がものを語ってはいけない。ここを踏み越えなければ、三田さんはもう完璧です。

内容ですが、日本にはプロジェクトリーダーが不足しているが下請け作業ではその経験を積めない、会社や仕事によってできることできないことの範囲が決まってしまうから就職時は見極めが必要で、ステップアップは簡単なことではない。なので、就職は大事。人生に明確な目標がもった人の就職は金の錨、学生になるまで明確な目標はなかったが社会人になるとき努力して納得して就職できたひとがおろした錨は銀、銀のアンカーである、というのが題名の由来。

極端で、これが唯一の答えではないが、得るものもあると思われるので、「ドラゴン桜」で大学に合格したのちはこの「銀のアンカー」を読めばいいのではないかと。イイところに目をつけたと思いますよ、このマンガ。

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【帯】 『ドラゴン桜 』三田紀房の最新作!! 知の巨匠が指南する「受験」の次のテーマは− 就勝(シューカツ) 必読!局アナ内定者覆面座談会も収録

“就活”−それは、人生最高のドラマである。

【裏表紙】 元カリスマヘッドハンター・白川義彦の就活指南! “内定”を手に入れたいアナタに贈る 熱きメッセージと驚愕のテクニック!! これを読んで、就職戦線を勝ち抜け!!!

三田紀房 (みたのりふさ)×関達也 (せきたつや)
銀のアンカー → ビーケーワンで購入 , アマゾンで購入

掲載=スーパージャンプ平成18年21号〜19年3号

集英社
ジャンプ・コミックス デラックス
2007(平成19)年3月28日第1刷発行
定価=505円+税

著者の他作品(過去記事)→ 三田紀房/マネーの拳



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