【オススメ】 城アラキ、松井勝法/ソムリエール

ソムリエール 1 (1) (コミック) 城 アラキ (著), 松井 勝法 (イラスト)

【オススメ】スイス・アルプスの孤児院で育った女の子、"あしながおじさん"にワインの勉強をすること引き換えに援助を受け、葡萄園でワイン作りを行っていた。が、そのおじさんにより、東京のレストランで働くようにとの指示が出る。断れば孤児院への援助は打ち切ると。理不尽なものを感じたが、課せられたブラインド・テイスティングに合格し、彼女なりの納得をして日本へ向かう。

指定されたレストランは、客もまばら。ワインリストは豪華だが欠品も多々。支配人はかつては有名なソムリエであったらしいのだが活気が感じられず。しかしそこで、主人公は率直に自分に従い行動する。

ワインを造る側だと思っていたヒロインが、ソムリエールへの道を歩み始める物語。ワインへの愛、思いは溢れんばかりだが、ワインのことばかりで、それを飲む側のことを考えていない、というのが主人公の欠点。それは、作中で直接言われもするが、しかしそれを深く理解するわけでもないというところは現実味がある。骨身にしみなきゃわからないからこんなものでしょ。

主人公をめぐる"あしながおじさん"話にはなにか色々ありそうで、主人公は明るいが物語り全体は陰鬱なものを引きずっている。「ソムリエ」「バーテンダー」の原作者は、諸作とまた違った一味を提供してくれた。ひとつひとつのエピソードは相応におさまっているかに見え、ありきたりな印象を受けもするが、ちょっとした違和感は、主人公が何かを解決したわけではない、というところにある。他の話なら主人公の尽力で丸く収まり目出度し目出度し、ヒロインもステップアップして、という展開になるところが、そうしたつくりには必ずしもなっていない。つるっと飲み込めるものではなくざらっとした感触ののみこみづらさのある作品のように見える。

なお、読者をナビゲートするワイン素人がいないので、ワインという面だけで考えればとっつきづらい。しかし漫画はそもそも物語を描くべきで、ワインについて描くことが主ではなかろうから、本来はこれで良いのだろう。

ところで・・・帯の推薦者は逆効果な気がしなくも・・・

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【帯】 『ソムリエ 』『 バーテンダー 』の城アラキが贈る極上のワインストーリー。 「ここに描かれてあるのはワインではなくたしかな人間のドラマである」 弘兼憲史 氏、推薦!

【裏表紙】 「はい。だから私も運命になんか負けません。」 両親を失いながらも篤志家の援助により大学の醸造科を卒業した樹(いつき)カナ。 自らも出身である施設で、子供達とワインを造っていた 彼女の元に届いた、ある“理不尽な申し出”とは・・・?

原作=城アラキ (じょうあらき)、 漫画=松井勝法 (まついかつのり)、 監修=堀賢一 (ほりけんいち)
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掲載=ビジネスジャンプ平成18年23号〜19年2号、4号

集英社
ヤングジャンプ・コミックス BJ
2007(平成19)年3月24日第1刷発行
定価=505円+税
■著者の作品レビュー
城アラキ、こばやしひよこ/Oui Chef!
城アラキ、松井勝法/ソムリエール



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