【オススメ】高浜寛/扇島歳時記


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■【オススメ】幕末の時代、出島を舞台に、禿を中心に描く話。 「ニュクスの角灯」の前日譚であり「蝶のみちゆき」に続く時間軸の作品。

徳川家茂の葬儀の話があり、15代将軍徳川慶喜の時代となる、 慶応二年、1866年に始まる物語。場所は長崎出島。 遊郭の少女は姉女郎の禿としてオランダ商人の家に入る。


鳥と会話するような、おっとりして見える禿「たまを」の話。 彼女は出島は二度目で、その前には姉女郎・几帳についており、 つまり「蝶のみちゆき」 に続く話であり人物も連関している。そしてここでコックをしている岩次とも出会い、 またフランス人の少年ヴィクトールから好意を寄せられる。つまり「ニュクスの角灯」に繋がる、その前日譚である。なので作者の作品を続けて読んでいる者には、答え合わせな面もありつつ、着地がわかってしまう点もある。


なので本作から読み始める人が最も物語を純粋に楽しめるのかもしれない。 話は「ニュクスの角灯」のトレース。変わった才能のある少女が、地頭が良いことを 見抜いた人のアドバイスによりその才を伸ばす、その少女の成長譚を描く話。 光と影の対比が物語としては大きくなりすぎてバランスを逸した面もある「ニュクスの角灯」 に対して、本作はさほど話は広がらない…いやそんなことはないか、また外国に 話は飛ぶのだな…。


三部作として並べて楽しむのが最終的には良いのだろう、 だがやはり本作から読み始める人が一番楽しめるような気がする。 あるいは「蝶のみちゆき」から時系列に沿って読むべきかな…。


【データ】
高浜寛
扇島歳時記
【発行元/発売元】 リイド社 (2020/9/28) ※電子版で購入
■購入:
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たまを 十四歳。廓に生まれた少女が残した季節の記憶。
慶応二(1866)年、日本の花鳥風月と異国の文化が交錯する長崎・出島―― 早逝する宿命を背負い、美しくも残酷な季節を生きたある少女の物語。
第24回手塚治虫文化賞「マンガ大賞」受賞!! 高浜寛最新作 『ニュクスの角灯』『蝶のみちゆき』に連なる「長崎三部作」最終節
(あらすじ) 長崎・丸山遊郭の「たまを」は姉女郎・咲ノ介の禿(かむろ)として出島のオランダ商人邸に入る。炊事、洗濯、お使い……日々の労働に四季折々の風物を見つけ、医師のトーンやコックの岩次、フランス人貿易商の息子・ヴィクトール、混血児の小浦百年など個性豊かな人々との出会いに「廓の外」を垣間みる。 「お前は大人にならんでええ…」かつての姉女郎・几帳の言葉の意味を測りかねたまま、たまをはいつか来る「その時」を静かに待つ――


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