【オススメ】 灰田高鴻/スインギンドラゴンタイガーブギ


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■【オススメ】戦後6年、ジャズバンドに誘われ少女は進駐軍相手に ステージで歌うことになる。

今から6年前、として昭和20年、福井空襲から始まるお話。少女は爆撃音の轟く暗闇のなかで姉を捜していると、姉はある家の中で男性のつまびくベースの音に酔いしれていた。そのとき感じた鼓動が今でも彼女には残っている。そして今、彼女はベースを背に東京に出て、その男性を捜していた。


ちんちくりんな彼女が街頭でベースを弾きつつ「タイガー・ラグ」を歌う。それを横目に眺めて通る男二人連れ。あんなベース、という一方で、歌はうまいぞいい声している、今の時代は天性のエンターテイナーを欲しているんだとして興味を持つ。そしてけなしていた男がベースを弾き始めると、鼓動が響き、彼女は歌い踊り、そしてもう一人の男は求めていた才能はこれだ!と確信する。彼女が男のベースを壊してしまうということもあって、次の営業のためのベースを届けに、彼女は明日の昼過ぎに新宿へ向かうことになる。


1950年代の日本を舞台に、進駐軍相手にジャズを演奏するバンドの話。 そこに、正気に戻らない姉の思い人であろうベースを残した男を捜しに 出た少女が、自身の才能をフィーチャーされステージでヴォーカリストとして 活動することになる。彼女が探している男は、というと早々に答えが出ており、 しかし彼も彼で記憶を喪失しているという、この時期の設定ならでは、 そうでなければ韓国ドラマじゃあるまいし都合良すぎるだろうと 言われそうな話である。いや実際、都合の良い狭い世界の話ではあるが。


芸能やプロダクションの黎明期な話として描くのかどうなのか、 笠置シヅ子から美空ひばりの話には触れているのでそんな話に広げていくのか、 ジャズの世界をどっぷり描くのか、とはいえ持ちネタというか十八番も 耳コピだけで楽譜も英語も読めないヒロインはどうするのか、まぁ美空ひばりも 楽譜は読めなかったわけなのであんまり関係ないかもしれないが。 大きな話になるのか、小さな話としてまとめるのか。 一巻は不穏な雰囲気で終わるので続刊をどう転がしていくのか気がかりではあるが、 これはまた興味深い作家さんと興味深い作品が出てきたものである。


当時の雰囲気をということでジャズのスタンダードナンバーを並べたプレイリストも用意されている様子。

https://jazz.lnk.to/OPXAc


【データ】
灰田高鴻
スインギンドラゴンタイガーブギ
【発行元/発売元】 講談社 (2020/8/20) ※電子版で購入
■購入:
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ジャズ。それは戦後日本の「芸能界」のルーツ。これはすべてを失ったこの国、そして その音楽が再生する歴史を描く、一大ジャパニーズジャズストーリーなのだ。



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