【オススメ】小出もと貴/iメンター


iメンター(1) (モーニングコミックス) (amazon), iメンター (honto)

■【オススメ】遺伝子情報を基にタブレットが最良の 道をアドバイスしてくれる世界の話。

iメンターというタブレットの情報を世の中の人が 頼りにする時代。それは、遺伝子情報をもとに、 職業の適性や相手との相性、許容酒量まで示してくれるものだった。


結婚相性度が高いと互いに意識して付き合いはじめるが、 1%でも高い相手が別にいればそちらに乗り換えてしまうよう人もいる。 100%の相手がいればそうはならないはずなのだが… そして青年には15年前の学生時代、相性100%だった同級生がいた。


作家を志望していたが適性3%のため諦めていた彼は、 相性100%だった子と再会する。しかし現在の相性度をはかると3% にとどまっていた。それは、彼女の3年後の生存確率が3%だったから。 彼から去る彼女。しかし彼女のことを忘れられなかった彼は、その思いを込めて、小説を書く。 そしてその作品はベストセラーになり、二人は結ばれるのだった。


そんなエピソードで、iメンターがすべてではない、と示すのだが、 それもまた仕組まれた仕掛けだった、というツイストのあるSFもの、 管理社会もの。ただイレギュラーで予想外の要素もあった、 ということで、なかなか混乱しとっちらかった話となっているのは、 この手の話が多くつくられた後のジャンルものの宿命か。


「人が遺伝子を超える事態」を、あってはいけないものとして それを管理しようとするか、この緩やかな管理社会を問題と 考えて打破すべきと考えるか。そもそもの管理する側の考え方も、 数値があまりにも正確だと、差別意識や騒乱、悲観を生むという ことで不安定になってしまう、なので例外は希望として必要だ、 とする考え方をとっている。しかしそもそも、 人は遺伝子にしたがって生きるべきものなのか。


そんな話を描くのには当然、内側から描くしかない。 ということで、話は管理局に舞台を移していく。 管理社会ディストピアからの脱出話。 そもそもの問題は、目的のためには数値をいじることも 是とする方針、方向性にあるのだと思うので、 これは、正しいことのためならどんな手段をとってもよいのだ、 という思想へのアンチテーゼかと思いつつ、 でも逆の立場でも似たようなトリックは使うのだろうからなぁ。


【データ】
小出もと貴
iメンター
【発行元/発売元】 講談社 (2020/7/20) ※電子版で購入
■購入:
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iメンターは24時間365日、常に正しく道を照らします。“暮らしの水先案内人”に人生の決断を委ねよう−−。 最新の遺伝子情報を基に、「iメンター」と呼ばれるタブレットが人間に的確なアドバイスをする近未来。 将来の夢は叶うのか、このひとは最良の結婚相手なのか。自分は、いつ死ぬのか。 iメンターは全て数字で、「正しい生き方」を教えてくれる。 本当に人間の幸せは「遺伝子」だけで決定されてしまうのか? iメンターに管理された「理想郷」で、「正しい生き方」をデータと数字で突きつけられた人間たちの尊厳を問う。 『アイリウム』『サイコろまんちか』の小出もと貴が描く、SFオムニバス!


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