【オススメ】 田中メカ/ぼくと獲物の夏休み


ぼくと獲物の夏休み (花とゆめコミックススペシャル)

■【オススメ】可愛らしい短編集。その先が見えるハッピーな短編は、 読むと心が洗われ、元気が出る。

5編+番外編収録。うち冒頭2編は同じ設定の話。


表題作が冒頭。虚弱体質な女の子が主人公で、留年しながらも学校に通っているという話。その子がヤクザの組長の非嫡出子と仲良くなる、というありがちなような今どきアウトのような設定。勿論いろいろ丁寧に手当はしていて、ヤクザの子はヤクザを敬遠していて後見している人は別にいて、警察官になれと言われているという話もあり(設定上難しそうな気がするが後見人みるとないでもない話に思える)、彼を応援している教師がいて、その教師がヒロインの面倒も見ているという美しい内容。ヒロインが結構肝が座っているという点が読み味の良い話に。ちなみにこの話は、ふたりを応援している先生の存在があってこそ成立している。ヒロインの親が過保護な普通の親って設定はよろしい。親が良い人って設定ではないのが全編に共通している?


ヒロインからアプローチするところが積極的で良い話。それは「背中のトゥインクル」でも。男の子にどんどんモーションかけて軽そうに見えるが身体は許さないという女の子で、そんな子が内面に惚れてアタックした男の子はやっぱりいい男だった、という話。外野の声を気にしない強さは本作も共通、でも自分が色々言われるのは良いけれど相手が色々言われるのは嫌だ、というのはいじらしい。常連さんたちが二人の恋愛の行方を見守っているというギミックもおもしろい。こういう仕掛けができる人の作品はそりゃ面白いよなぁ。


他の2編は掌編もよくまとめられていて、著者の作品世界の素敵さを味わえる一冊となっている。心が洗われるわ…。


【データ】
田中メカ
ぼくと獲物の夏休み
【発行元/発売元】 白泉社 (2020/1/20) ※電子版で購入
■評価→ B(佳作)
■購入:
amazon→ ぼくと獲物の夏休み (花とゆめコミックススペシャル)
身体が弱い未来は「獣王」の異名を持つ年下の少年・虎狼に出会う。ケンカの噂が絶えない虎狼だが、未来はその優しさに惹かれていき――。表題作他、「ぼくと獲物は春を追う」「背中のトゥインクル」、「皿の上の彼女」、「帰り花の彼女」収録。珠玉の作品集ついに登場!


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