安島薮太/クマ撃ちの女


クマ撃ちの女 1巻: バンチコミックス

■執念と情熱でヒグマを追う女性狩猟者の話。

女性の狩猟者を主人公とした、エゾヒグマ狩りの話。 追っているのに遭遇しても失敗して襲われることが頭によぎり 撃てない、でもそれでもその後も執拗に追いかける、というのが リアル。


冒頭は、彼女が取材を受ける予定で、でもすっぽかしたことを 取材する側の視点からモノローグが入る、という面倒くさい スタイル。こういうギミックは読みづらいが、この話は主人公 が自身を説明したり傍から客観的に彼女を描写する第三者は確かに必要。結果、素人がバディとして同行する、というよくある 設定になってしまったが、本作に関しては正解。


同行する第三者は脱サラして専業をはじめたばかりのライター。 祖父が彼女と同じ猟友会ということで、ヒグマを仕留めた若い狩りガールがいると聞いて取材を持ちかけてきたのだった。 この、狩りガール、的な軽いノリの話なのかと思ったが、 主人公はもっとヒグマに対して狩りたいという執念が強く、 でも自分はまだまだであるという認識もあるという状況で、 全く軽くはない。ちなみにクマを狩猟するというとマタギという 単語が浮かぶが、マタギは集団狩猟なので、 単独行動している彼女をマタギ女子とかマタギガールと 称するわけにはいかないのだろう。まぁキャッチーじゃないしね…。


それと、クマにしても生き物なので、それを安易に狩るのは なぁ…ということで、害獣退治という名分でお声がかっているなら ともかく、そうでない場面での狩りは微妙な感じも。ただし。 133ページにある「私はヒグマを撃ちたくて撃ちたくてたまらないんです」は私欲というのとはちょっと違う。 主人公こだわっている理由は、143ページに「敵討ちのクマ撃ち」 とあり、180ページめ中段のコマで クルマに乗っていて襲われたような様子が描かれているので、 つまりは、そういうことなのだろう。 そりゃそうだ。相手に何かを認めていなければ、 そこまでのめりこむこともない。


かように、根っこは結構重い。 それをライターが同行するというスタイルで、 この話はどこに着地させるのか。 エピソードは読ませるのだが、大きなストーリーに 関してはちょっとどう転がるのかなぁと思いもする。


【データ】
安島薮太
クマ撃ちの女
【発行元/発売元】 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
amazon→ クマ撃ちの女 1巻: バンチコミックス
小坂チアキ、職業・兼業猟師。 彼女が狙うのは、“日本最強生物”エゾヒグマ……!! 北海道を舞台に描かれる、命がけの狩猟劇!!



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