北野詠一/片喰と黄金


片喰と黄金 (ヤングジャンプコミックス)

■あまりなさそうな、アイルランド移民漫画。

大飢饉のアイルランド。 農場の主人と従者という関係だった二人は 浮浪者となり死体漁りをしながらも ゴールドラッシュのアメリカへの渡航を志していた。


飢饉でそれまでの生活を失い、身内も失い、 食べるものもなく、しかしだからこそ残された者は そうした苦しみを、飢えも病気も未来永劫知らなくて良い大富豪に なるのだ、と強い意思を持った者の話。


アイルランドからアメリカに移民として渡る漫画。 飢饉に苦しむアイルランドを起点として一世を描く 漫画はそうそう見ない。意思はあるが、栄養は足りていないし ケガはしているし成長足らないし、ということで 基本シンドい話ではある。ただし夢と希望はある。


冒頭で出会った娘をなくした青年が同行するバディものに なるのかと思いきやそんな展開にはならず、 その後も出会いがあっては別れていく形。 主人公に周囲を巻き込んでいく才覚があることは 道中で示されている。


登場人物を増やさないのは転がし方として上手い。 切なくはあるのだが。一巻のうちに アメリカに上陸したのはちと早い気もするが、 そこまでの過程で尺をとるのも厳しいので これで適正なのだろう。


シビアな話だが、それでもコメディタッチ含めて テンポよく運んでくれるので読みやすい。 面白いとは思うが、読んでいて気分のよい 話になるかというとそれは無理だろうなという 題材なので、続刊を買うかどうかは様子見で…。


【データ】
北野詠一
片喰と黄金
【発行元/発売元】 集英社 (2019/6/19) ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
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1848年、カリフォルニアで発見された一粒の黄金をきっかけに始まったゴールドラッシュ。黄金発見の翌年、1849年。噂は世界中へ広がり、野心家たちが無名の田舎町へと押し寄せていた――。同じころ、アイルランドを襲った未曾有の飢饉で全てを失ったアメリアとコナーの貧乏主従も、人生逆転を期してカリフォルニアへ向かう。大西洋を越え北米大陸を横断する遥かな旅が始まる!



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