魚豊/ひゃくえむ。


ひゃくえむ。(1) (KCデラックス)

■100メートル短距離走にかける人々の話、 なのだろうが現時点では早熟な才能の話に見える。

生まれつき足が速かった少年。他には何もない、 と思っていたが、ある日、それだけでいいのだ、と気づく。


走ることが速いことを自覚した少年が主人公。 そこにどんくさい転校生が新たな登場人物として加わる。 彼は登下校、全力で走っていた。彼が走る理由は、辛いから。 気が紛れるから。「現実より辛いことをすると現実がぼやける」と。


考え方の違う二人を交差させる物語。 さらに短距離界の中学生エースを話に絡ませ、 走ることとはどういうことか、を突き詰める。 なかなかに深い話。


一方で中学に進学した主人公は 全国一となりながらも、その差は昔ほどではない。 過去の才能の遺産で生きていることを本人が自覚している。 一巻を読む限り、早熟な才能の話。早い段階で自分の能力や あるいはテクニックに気づき、あるいは本気で望めば、 そうでない他の人たちとの差がつくので抜きん出ることができる。 しかしそれが世界で戦える才能なのか。 そして未来も戦える才能なのか。 シビアな話である。


なお作品で描かれれる短距離走は、絵としての躍動感に乏しい。 これはそのうちこなれてくると思いたい。


【データ】
魚豊
ひゃくえむ。
【発行元/発売元】 講談社 (2019/6/7) ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
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俺はトガシ。生まれつき足が速かった。だから、100m走は全国1位だった。「友達」も「居場所」も、“それ”で手に入れた。しかし小6の秋、初めて敗北の恐怖を知った。そして同時に味わった。本気の高揚と昂奮を──。100mの全力疾走。時間にすれば十数秒。だがそこには、人生全てを懸けるだけの“熱”があった。



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