【オススメ】 小日向まるこ/アルティストは花を踏まない


アルティストは花を踏まない (ビッグコミックススペシャル)

■【オススメ】誰かのために何かをできる人、か。なるほど。 意識高い系の理想の話に見えるが、ここで賞賛される登場人物たちの行動は、確かに褒め称えるべきものだと思う。

第一次大戦後、フランスの田舎町。パリからは遠く景気は悪く、ドイツに近い町は戦争の傷跡を残したまま。ただしその中でも愉しく暮らそうとする少年少女たちの話。一巻完結もの。


戦争と戦争の合間の話、幸せそうにも見えるがそれが続かないことを知っている、という点で日本でいえば大正の頃あるいは昭和初期を描くドラマのようなものか。


町からは人が出ていき、その中で町を守ろうとする人たちもいる。子供たちは仲良くしているが学校に行く者行かない者とあり、ユダヤ人や余所者差別もある。一方でそれ以外のくだらないいがみ合いもあるが、それは笑いとして処理もされる。


本作の中で、そうだな、と思ったのは、いざこざがあったときそれに直接反論したりするのではなく、別の次元で解決解消昇華しようとする子供たちの手法である。それは、ある種、不幸であるがゆえの選択かもしれないが、しかし、世の中を明るくする、変えるのは、こういう行動だろう。


題名のアルティスト=アーティスト、芸術家は、どんな些細なことでも「誰かのために何かできる人のこと」を勝手にそう呼んでいる、ということだが、空気を変える行動をできる人のことなのかな、と思う。論争しているような人はアーティストじゃないんだろうな、と思っているのでその点でこちらも勝手に共感した次第である。


【データ】
小日向まるこ
アルティストは花を踏まない
【発行元/発売元】 【レーベル】 【発行日】2017(平成29)年月日初版第1刷発行 ※電子版で購入
■評価→ B(佳作)
■購入:
amazon→ アルティストは花を踏まない (ビッグコミックススペシャル)
せつなくも温かい少年少女の成長物語
世界大戦が終わって、少年たちは生まれた。 まだ誰も、そのあと「第二次」が起こるとは知らなかった頃――
ここは第二次大戦前のフランス。 ドイツとの国境に近い町。
いつも明るい少年モモが、あきらめと悲しみにまみれた人々を少しずつ変えてゆく。 彼の笑顔と勇気は町の子供たちを動かし、大人たちの丸まった背中にも、そっと寄り添うのだった。
しかしモモには、ある秘密があって……
差別と分断、見て見ぬふり、忍び寄る不安。 「やがて悲劇を迎える時代」に生まれた少年少女の、切なくも温かい友情と成長の物語。
――誰かの「花」を、踏みにじることなかれ。
描き下ろしカラーイラスト4p収録!


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