【オススメ】 西條奈加、尾瀬あきら/善人長屋


善人長屋 (1) (ビッグコミックス)

■【オススメ】 江戸舞台の人情もの。善人のみが住むと言われる長屋。しかし 皆裏の仕事があって、というところに、それを一つひっくり返した 設定は、漫画に向いている。

質屋の娘は、長屋は差配も店子もみなとてもいい人だ、江戸一番の善人長屋だ、と言われて帰ってくる。しかし彼女は複雑な思いになる。そこにはなにか、含みはないのかと。なぜなら、善人長屋の住人には皆裏があるのを知っているからだった。


裏稼業がある、という話で、必殺仕事人シリーズのような設定。とはいえ殺しを請け負うほど物騒ではない。逆にそこまでの話に落とさずにケリをつけなければいけない分、定形がないのでハードルは逆に高い。質屋の裏稼業は盗品の処分。他にも美人局やらスリやら。しかし今度の店子は強盗、押し込みであるという。そこまでの凶状持ちは今までいなかったのだが。


そんな話のなか、ヒロインは相手が善人かそうでないかを見分ける眼力を持っているという設定。しかしそのセンサーが、新たな店子には働かず善人としか思えなかった。勘が狂いったのかと問われた彼女は、何もかも狂いっぱなしだ、十七にしてお先真っ暗だと切れまくる。嫁にも行けずに、ということで、そうかこの時代だとそろそろね、という話だが、このキレる性格のヒロインというのは尾瀬漫画らしいなぁと思わなくもなく、原作ものだがきっちりとハマっている。


ところで話は、実はヒロインの勘は鈍っておらず、事情を知る周りからはそれ故に心配もされるのだが、娘にとって心の拠り所にもなっていそうということ、それ以上に自分たちにも人の手助けができるんだなということで差配本人が面白がって本当の善人との呉越同舟を続けることにする、そもそも善人当人もバカ正直だが頑ななタイプではないというのが作品の肝。


内容としては、時代劇でコンゲームを仕掛ける感じなので、殺してしまえばいい必殺的な話とは一線を画している。


【データ】
原作=西條奈加、尾瀬あきら
善人長屋
【発行元/発売元】小学館 (2019/3/29) ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
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ここの店子は悪党揃い!?
江戸の町中に、店子も差配も皆善人と評判の、人呼んで「善人長屋」ここにあり。 しかし本当は、店子が皆、裏の稼業を持つ悪人揃い……!? ある時、手違いや勘違いから正真正銘の善人が越してきたからさあ大変!! 笑いも人情もとびっきり!!
『どうらく息子』『夏子の酒』を描ききった名手・尾瀬あきらが挑む珠玉の江戸粋物語!!


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