私立恵比寿中学『MUSiC』

私立恵比寿中学『MUSiC』


MUSiC

・もはや現役中学生が一人もいない謂わばコスプレグループと化したエビ中こと私立恵比寿中学。アイドル、ということで何を思い浮かべるかは人それぞれだろうが、彼女たちの場合は「キレのないダンスと不安定な歌唱力」をフレーズにデビューしたもののそれから10年、今や、ダンスはキレるし歌唱力はかなりなものである。

・5枚目となるニューアルバムも、その歌唱力を存分に活かしたもの。彼女たちの場合、ライブでも同じようなパフォーマンスができるところが凄い。ところでアルバムだが、その内容は、いまいちしっくりきていない。だが、エビ中のファンいわゆるファミリーでは「ない」人にはオススメしたい。なぜなら、ファミリーはきっとこれまで聴いている曲の聴いていたシーンの影響で、頭のなかでアルバムの流れに沿った再構築が必要で、それには時間が必要だからである。寧ろ、ファンでない人のほうがこのアルバムを受け入れやすいはずだ。

・いや、なにせ収録12曲のうち、7曲は発売日前に耳にできているのである。初めて聴く曲たちが、聴いたことのある曲とまぜこぜになると、全体の印象の構成が難しい。でも今の時代、先行配信あたりまえ、楽曲単位で聴くのがあたりまえ、なので仕方のないことなのかもしれない。

・個人的には前作『エビクラシー』でファンになったエビクラシー新規である。もっといえばその後のぁぃぁぃ脱退後の武道館公演の映像を見てファンクラブに入ったまだブラックタイガー(エビ中のファンクラブをこう呼ぶ)そろそろ2年生という若輩者である。とはいえ、そこからさかのぼりライブ円盤も含めて全作買い求めて見て聴いたほどハマってはいる。そんな立場からしても、今回のアルバムは、レベルは高いが、5枚のアルバムの中で一番しっくりこない。いや、良いアルバムなのだが…。悪い曲はないのだが。リード曲がよくわからないんだよな。

・とはいえ売れてもらわないと。ということで、いまどき売上枚数やランキングなど誰も気にしちゃいないが、某業界紙では初日4.1万枚とのこと。前作は3.5万枚だったようで、好調ではある。前作の初動週計は4.8万枚。ビルボードでは前作が3日間4.1万の初動週計5.1万枚( 【先ヨミ】私立恵比寿中学、新体制での4thALが現在首位 2〜4位は接戦 _ Daily News _ Billboard JAPAN 【ビルボード】私立恵比寿中学『エビクラシー』が51,119枚を売り上げ、週間アルバム・セールス首位獲得 _ Daily News _ Billboard JAPAN 【ビルボード】私立恵比寿中学、『エビクラシー』で総合AL初制覇 _ Daily News _ Billboard JAPAN )に対して今回3日間4.3万枚の様子→ 【先ヨミ】Sexy Zone『PAGES』が9.8万枚を売り上げ現在首位 エビ中最新作が続く _ Daily News _ Billboard JAPAN 。初動で5万をきっちり超えるか、6万に近づけるか。なお初日成績を見る限り、アルバム週間1位は無理。一方で3位以下ということもなさそう。

・なおアルバムは3形態。私は特典会に行かない非接触派なので積むことはしないが、それでも限定盤はユニット曲CDとブルーレイとほしいので2枚購入している。その辺を鑑みるとまぁ枚数はねぇ…。そしてアルバムでオススメするとすると「イート・ザ・大目玉」に「明日もきっと70点 feat.東雲めぐ」「曇天」で、でもそれは先行配信されていたりする。「踊るロクデナシ」と「星の数え方」は聴き込みたいが。ちなみに「元気しかない!」はPVで見たほうが絶対に楽しい。

・大絶賛したかったのだが、そうならないのは、アルバムという形が過渡期にあるからか。前作ではストリーミング配信をしていなかったのに対して今作の時点ではしているという違いもあるのだろう。なんかどのアーティストも新作アルバムをそのままストリーミングに出しているけど、全曲乗せることはないと思うんだけどなぁ。いずれ出してもいいけど、一ヶ月とか三ヶ月とかにしたほうが。それがウインドウという概念でしょう?映画業界知ってる人は音楽業界には少ないのかしらん。先行配信も絞ったほうがいい。昔のアルバムのリードシングルと同じ概念が良いはず。過去の知見は結構正しいと思うんだよね。



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