久野田ショウ/一日三食絶対食べたい


一日三食絶対食べたい(1) (アフタヌーンKC)

■世紀末の疑似家族もの。ゆるいがシビアさシリアスさもあり。

就職活動で主人公が主張した長所、それは「1日3食絶対食べること」 「これからもその3食をずっと食べ続けたいので」「働くしかないんで来ました」という。ニートのままじゃ同居人に嫌われてしまうかもしれないので、と。


ゆるい頭の主人公を描くのんきな話、に見える冒頭と題名だが、実際は氷河期に陥った世界での話。主人公が一緒に暮らしているのは、 親族と離れ離れになった年下の女の子。彼女がしっかりものなのだが それに頼るばかりではいけないと職を探した主人公が得たのは、 外へ出て過去の文化の遺物を探し収集する仕事だった。


つらい状況の中だが、基本勝手な人しか出てこない話で小気味良い。 ある程度勝手じゃないと生きていけないでしょ、 と思うと、実際生き残るのはこういう人たちな気もする。


しかしこのあと展開どうするのかな、と思ったが、他にも人の住んでいるコロニーというかビオトープがある、という話をもってきて、 そこに生き別れの家族親族がどこかで暮らしているかもしれない、 という要素をぶつけてくるのは、なるほど、そこだけしかコミュニティがないという設定でなければいけるわけだな。


そして、主人公は同居人の家族を探そうと思い、一方で同居人は 主人公こそがもはや家族であると思っているという優しさのすれ違い は本作の根幹が表出しているエピソード。このエピソードを解決させずに巻またぎ、というところは上手い。


【データ】
久野田ショウ (くのだしょう)
一日三食絶対食べたい
【発行元/発売元】講談社 (2019/2/13) ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
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突如として大洪水に襲われ、あらゆる文明は水没。その後、氷河期を迎えて滅びかけた世界――。生き残った少数の人類は、自給自足の生活を強いられている。ダメ人間のユキは、リッカという少女と同居しているが、病弱なリッカはやせ細っていくばかり。彼女に1日3食おいしいものを食べさせてあげたい……クズだけど、ダメだけど、イヤだけど、大事な君のために働かなくては。滅亡寸前の世界で、少女のためにダメ人間が踏ん張る!



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