【オススメ】 村上もとか、千葉きよかず/ソラモリ


ソラモリ 1 (ヤングジャンプコミックス)

■【オススメ】自衛官を目指す少年を描く。 主人公が悩まない、青春ものとして稀有な作品。

主人公はパイロットを目指し航空自衛隊に 入ろうとしている高校生。母親は自衛隊員なんて、 と反対しているが、祖父は特攻隊員の生き残りで 戦後は空自のパイロット。父はそれに反発して 教師となったが、息子が自分で選んだ道には 反対していない。


そんな少年の青春を描く話。高校総体で優勝しており 大学から誘いも来たが、自分の成績を客観的に 判断すると身長も足らず記録も伸びずオリンピックは難しい。 祖父は大学出で空将にまでなったが、彼は出世より 現役で少しでも空を長く飛んでいたいので18歳から 入れる航空学生を選びたい、なので大学は進学しない。 そう主人公は決めており、悩んでおらず、迷いもないのだった。


この手の青春話は主人公が迷いながら成長する ものが多く、自衛官ものでも目的がぼんやりしがちだが、 本作の場合は登場人物に迷いがない。綺麗事に見えるが、 いや実際、たとえば宇宙飛行士は宇宙に出ることを怖いと 思うような人などは存在しないらしい。そういう人は宇宙飛行士に ならないしなれないのだと。ただの自衛官ではなく パイロットとなると、そういうことになるのだろう。 おかげで話がすっきりしていて、読みやすい。


祖父をはじめ、先代先々代も自衛官でありパイロットであった という話が随所に挟まれるが、そちらの話は賑やかし程度で バランスが良い。いろいろなエピソードは、覚悟、という観点 で語られており、のんべんたらりと生きている者からすれば、 尊敬の一言しかない。


覚悟、がベースの話なので、脱落する者には物語上のスポットは当てない。ただし、そうした人たちの気持ちは踏まえ、それもありだし当然だ、そういうこともある、と描く。女性初のパイロット、というテーマ設定もあり、話の一方の軸とはしているが、主人公はあくまでも彼女ではない。このあたりの距離感が、さすがだな、と思う次第である。


右翼的な思想で組み立てられた話ではなくもっとプリミティブでシンプルな内容で癖がない。変に構えず読める作品である。


【データ】
原作=村上もとか、漫画=千葉きよかず
ソラモリ
【発行元/発売元】集英社 (2019/1/18) ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→ ソラモリ 1 (ヤングジャンプコミックス)
伊吹守人の夢は航空自衛隊の戦闘機パイロットになること。高校卒業とともに空自の航空学生となった守人は、同じ目標を抱く仲間とともに日本一ストイックな学生生活に身を投じる。“空の防人”をめざす空自パイロット青春譚!


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