【オススメ】 肥谷圭介/マーダーボール


マーダーボール(1) (ヤンマガKCスペシャル)

■【オススメ】 障碍者であることに諦めを感じていた少女が、 やりがいのあるものを見つける。 それが、ウィルチェアーラグビーだった。

軽い感じの対応でリハビリテーションを する車椅子の少女。病院で小さな男の子と ぶつかるが、互いのよそ見でも周囲の皆は 彼女に気を遣う。彼女自身は寧ろ その子供を気にしていたのだが。


合コンに誘われ徒歩で1時間半のところを 車イスをとばして30分、爽快感を覚えるも 男性側は障がい者なんてなんで誘うんだよモード。 まぁ誰も悪くない。悪いのは、信号を無視した車と、 そして、家族みんなで試合を観に来てほしいと 言ったアタシなんだ、と納得させる。


そんな彼女は実は将来を嘱望されていた体操選手。 体力と車椅子さばきが見事で、それに注目した 同じく車椅子の男性が声をかけてくる。 そしてスカウトし見せられたのが、 車椅子によるウィルチェアーラグビーだった。


車椅子でぶつかりあうスポーツに、 本音でのぶつかりあいがほしいと思っていた 彼女は本能的に惹かれる。 寝たきりになった弟のことを思い葛藤も あるが、彼女は車椅子ラグビー に新しい自分を賭けてみることにする。


正直な話、障碍者の競技スポーツについては ネガティブな印象がある。それは別に障碍者が スポーツなんて・・・ということではない。 思っているのは次の2つ。1つは、 健常者スポーツと比べてそれは見ていて 魅力的に見えるのか? 試合を見るひとが、気を使わずとも心から 没入できるもので観戦料も落とすものなのか? それに付随するがもう1つ。 それをやって、金を稼ぐことはできるのか? 後者は普通のスポーツどころか社会のすべての ことに言えることだが、それで稼げないのであれば それは趣味にしかならない。そこに時間と金をつぎ込むことは、 本当に意味があることなのか?


答えはあって、健常者スポーツよりも魅力的であるか、 個性的で他にないものであるのであれば、 クリアができる。ウィルチェアーラグビーは、 そういうものかもしれない。 そんな可能性を秘めたスポーツを 熱く綴るのが、本作である。 マーダーボールとまで言われる過酷なスポーツを、 女の子がチャレンジする。障害による点数の制限があり、 女子がチームに入ると優位というところが 障碍者スポーツのユニークなところ。


内容は障碍者スポーツであり、 ヒロイン含めて 登場人物の人生はハードモード ではあるのだが、 打ち込めるもの、人生を変えるものに 出会う、という普遍的なテーマで 展開しており読む者をぐっと引きつける強い力があった。


【データ】
肥谷圭介 (ひやけいすけ)
マーダーボール
【発行元/発売元】 講談社 (2018/7/11) 【発行日】2018(平成30)年7月1日発行 ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
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車椅子の女子高生・海野アサリ。“障害者”というレッテルを張られ、誰とも本気で関わり合う事のない毎日。そんなある日、彼女は「ウィルチェアーラグビー」という競技に出会う。それは障害者スポーツの中で唯一“ぶつかり合い”が許された競技だった――。“好き”に出会うトキメキが、“ぶつかり合う”激しさが、アサリの日常を大きく変えていく!! 『ギャングース』の肥谷圭介が描く、超本格パラリンピックスポーツ青春譚!!


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