反転シャロウ/JKと捨て子の赤ちゃん


JKと捨て子の赤ちゃん1 (電撃コミックスNEXT)

■子供を人知れず生んで捨てた高校生と、その捨て子を 拾った高校生。二人は同じクラスの隣の席。

橋の下に子供を捨てた女子高生。 そして、その子を拾う女子高生がいた。


Twitterで実験的に漫画を載せて、それが話題になり展開 することになったのが本作、であるらしい。コミックコンテンツ編集部 の方からもご案内の連絡いただいたこともあり、 購入即レビューすることにした。 【業務連絡】各販促担当のみなさまにおかれましては、新刊情報を メールなりツイッターなりでご連絡いただけますと、 見本品送らずともこういうことがありえますのでご一考ください。 本サイトはご承知のとおりフットワークはそこそこ軽いので リトマス試験紙的に使うおつもりであればご用意ください。 ただしレビューの内容や方向性、質に関してはご容赦を。


内容は、ヘビーなものを極力ライトに描く、という、 これは媒体特性も生きた仕上がり。一方で、コマ割りは平板、 人物の人数も登場のさせかたも単純、ということで、 WEB時代には合うのかもしれないが 表現する枠が狭まっていることは 従来の漫画ユーザーには賛否両論だろう。


かつて借金苦の親に捨てられ親戚にも親のせいで引き取ってもらえず 施設でもいじめられた子が、捨て子を拾った女子高生なのだが、 彼女が引き取ってくれる人がいて、そしてそこの子と仲良く 暮らしているという現在が一番素敵で眩しい。 彼女にまつわる設定は素晴らしいと思う。


一方で、子供を捨てることになった女子高生の周辺の設定は、 類型的。いや、ヒロインを拾った子に据えるのであれば、それでいいのだと思う。が、話がシンプルなだけに、こちら側が悪目立ちする。 悪いように見える側を単に悪人に描くのであれば、現代的ではない。 まぁ話が進むにつれて色々付け足せる余地はあるのだろうが、 フラットにすぎるキャラクターたちが魅力的ではない。


それと。子供は育っていくので、それをどうするつもりなのか、 のビジョンが全く語られないのは、やっぱりどうなのだろう。 WEBで評判の、という作品は概ね苦手なうえ、 題材にピンと来ていないのだが、この捨て子を拾ったヒロインの キャラクターは良いので彼女を使って次の連載を カドカワさんにねじ込むのはどうだろう、と思った次第。


【データ】
反転シャロウ (はんてんしゃろう)
JKと捨て子の赤ちゃん
【発行元/発売元】KADOKAWA / アスキー・メディアワークス (2018/3/10) 【レーベル】電撃コミックスNEXT 【発行日】2018(平成30)年3月10日発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
amazon→ JKと捨て子の赤ちゃん1 (電撃コミックスNEXT)

Twitterやpixivで大反響を巻き起こした『JKと捨て子の赤ちゃん』が書籍化決定!
「しけたツラしてんじゃねーって。せっかく生まれてきたんだからよ」
産みの母・若葉から橋の下に置き去りにされた赤ちゃん・ハル。 それを拾ったのは、派手な格好をした金髪JK、桃子だった。 なぜ、若葉は実の子を産み捨てたのか? なぜ、桃子は他人の子を拾い愛するのか?
母親の在り方とは――?


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