2018-01-20_有安杏果さんのももいろクローバーZ卒業について思ったこと(というか扶桑社のウェブ記事への嫌悪感)


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ももクロ有安杏果の武道館ソロコン映像化、初回盤はライブCD付き - 音楽ナタリー



■今週は週末の予定の調整でバタバタ。有安杏果さんのももいろクローバーZからの卒業と、それに伴うラストライブの告知の発表が急だったためである。

■今回の話は、スケジュールが急すぎる、という点は何とかならなかったのかと思う。一方で、卒業発表から卒業まで一週間もないということで、引退興行ビジネスをしなかったことは時流に対する一つのアンチテーゼといえるのかもしれない。いや、引退興行ビジネスを悪いとは全く思っていないのだけれど。

■自分の人生を決めるのは自分自身しかいない。なので、有安さんの判断に、こんな時期にとか、そんな急にとか、周りのことを考えたことがあるのか、ファンの気持ちは、と問いかける人は無責任だと思う。周りのことを考えて自分を曲げてまで何かをする必要は、誰にもない。自分の人生に責任をとれるのは自分自身だけ。誰かのせいにしたくなければ、自分で判断するしかない。

■それはそうとして。言葉に配慮がない、という批判もかいま見た。その中で違和感あったのは、ファンだったけど残りのメンバーに対する配慮のない発言にファンやめました、みたいな話。いや、有安さん、言葉選びは常々配慮なかったですよね・・・ファンならわかってるはずだと思いますが。各方面に配慮したうえで言葉を選ぶ、っていうのを有安さんに求める時点で、さてはお前ファンではないな?という印象しかない。それ求めたら、黙っちゃうキャラクターでしょう、有安さんの場合。でもここはきちんと自分の口から発しないと、という義務感で発言してくれているので、揚げ足をとるのはいかがなものか。

■今回の発表はファンクラブや事務所、レコード会社の公式が先行し、各メディアはスピーカーとしての役割でしかなかった。その中で、交流が深く理解のある人のところではインタビューという形で発言が流れ、特にラジオメディアはよりリアリティのある話が聞けたことからファンに賞賛された。radiko で皆がオリジナルのソースにあたることができるのは幸せな時代である。

■そんなメディアの意味合いが相対的に低下しているなか、便乗して適当なことを書くのが底辺メディアの特性。 石黒隆之 という人物がこのような記事を書いていた。 ももクロ有安杏果、ソロの夢も叶わず…引退声明の切なすぎる一言 _ 女子SPA!

■ニッポン放送の番組をベースとしたももクロ本をまさに出版するこの時期に、ウェブ媒体でこんなものを垂れ流す扶桑社の無神経さ。メディアの崩壊を露呈した一例か。自らが何かを生み出すわけではない記者や批評家は、取り上げる対象にたいしてリスペクトするのは大前提だろう。その取り上げているものがなければ、君の仕事はないんだから。なのにこんな記事を書いて原稿料を得るライターとは、本当に不幸で無粋である。私はそんなライターをやらずに済んでいることを感謝する次第である。ちなみに未成年が芸能活動をすることについては、規制するのもありだとは思っている。

■有安さんのソロアルバムについては、個人的にはこう考えている。  未熟だが、瑞々しさがあり繊細さと苦悩とを織り交ぜ、同世代の等身大を表現した点で世界的にも稀有なポップ・ミュージックである。

■音楽業界は所詮おっさんが売れる商品を選んで送り出そうとする産業にすぎない。なので、若年層による若年層のための音楽がシーンに浮上してくることはほとんどない。上に認めてもらえないと世に出ないが、それが下に支持されるかというと別、という構造は特に高齢化の進む先進国では各分野に共通する問題である。アメリカは若年多いが人種構造の問題があるので他国と大差なかったりする。

■そんな状況のなか、有安さんはももクロという知名度と人気をベースに、相応の売上が事前に見込めることもあり、ある程度自由に、好きにアルバムを作り上げることができたという稀有な例である。普通では世に出ない類いの代物かもしれない。勿論一定レベルは超えており、商品として成立してはいる。だが完成しきっていない。バンドがインディーズレーベルから最初にリリースしたアルバム、というものに近いかもしれない。そういうものは、21世紀の日本では、ますます稀有な存在だろう。それゆえに、価値が非常にあった。アイドルグループに所属するメンバーの目指す一つの像を示した、と思っていた。

■アイドルがそもそも成長を見守るものでもあるように、アーティストとしての有安杏果も同様の存在だったと思う。これを言うと、諸外国では確立した商品を売り出すのが基本の基本なのに日本では未熟な商品が売られる、みたいな話をする人がいるが、それは違う。日本のアイドルでも、ある程度の商品になっているからこそ売り出すのである。それが諸外国では作り込んだゴールが商品として売り出される。なので、その後の成長がないことが多い。もう出来上がっているから。成長の余地がなかったアーティストを山のように見る。ある意味残酷な話である。

■その意味で、40歳になっても歌える曲は確かに佳曲だろうが、それを20歳そこそこで生み出すことが果たして良いことなのか、といえば、疑問である。20歳でしか歌えない曲こそが、同世代に支持されるし、その時代に意味があるものなのではないか。オールターゲットは、ノンターゲットでもある。そして、そんな曲を若い頃に作ったことが重荷や足かせにはならないのか。

■本来理想的なアーティストは、代表楽曲は最新曲です、といえる人である。自分の最高の楽曲は次に出す曲だ、くらいの発想が生き方としてベストだろう。40になっても歌える曲を若いうちにリリースするのは、商売としてはベターだが、アーティストの人生として考えると、正直微妙である。20歳の時に作った曲で一生食っていくことは、人生として幸せといえるのかどうか。

■一方で、勝手な想像をすると、ソロアルバムの製作が、有安さんを引退に駆り立てたのかもしれないな、と思いもする。仕上がりはたぶん自身にとっても未熟で、そのときに、インプットが足らない、と思ったのかもしれない。路線を弾いてもらったうえでの貴重な経験は数々してきた。その経験は誰にでもできることではないが、逆にいえば誰もがしていそうな経験には乏しい。表現するための素地に抜けがある、知らないことが多い。このまま大人になってしまっていいのだろうか。

■そうした思いは大学に進学したというところにも共通していたのではないか。あーりんは、周りを見たうえで、私は大学進学は必要ない、行かないと決めた、というような発言をしていた。大学との掛け持ちは大変そうだしそこまでして進学してやりたいことが今の自分には見つからない、という意味合いだと思うのだが、あーりんは覚悟を決めて選択肢をたたんだ。有安さんは選択肢を広げて余地を残した。

■自分で経験したほうが身になるし、実際経験すると身につくタイプであることが、有安さんの背中を押したのだろう。ドラム演奏や作詞作曲、さらに写真という経験から、歌や踊りだけでない世界が周りには広がっていて、そして自分には何でもできる可能性があるのだ、ということが見えた。芸能界や音楽界で進むべき道はいくつかあるだろうし、特に有安さんの先には何本もあった。ただし、その道はある程度絞られているし、道筋も見えている。今までももクロが導かれてきた大人による道とあまり変わりはない。

■違う道を模索するのは、実は恵まれているからではある。ただ、違う道を進むことを決断するのはなかなか出来ることではない。そして、大抵の人は追い詰められて、そこで選択肢を選ぶことを否応なしに迫られる。場合によっては選ぶまでもなく道が決まっていることも多い。本当は、選択肢を迫られる前に、追い詰められる前に、先を見通すことが重要なのである。有安さんの生き方は、選択肢を迫られる前に、自由度のあるうちに自分で決める、という点で、そういう選び方もあるのだな、と参考にすべきものだと思う。

■それは、ももクロを続けるメンバーが選択していない、ということではない。彼女たちは、ももクロを続けるという選択をした。そして有安さんが抜けてもももクロを続けるという決断をしたわけである。まぁ有安さんが先に選択したので自由度は狭まってはいるのだけれど。新メンバーを入れるのか入れないのか、サポートを使うのか使わないのか、昔の楽曲のすべてと向き合うのか封印するものを作るのか、新曲をどんどん作ってそちらのシフトするのか、など、当面はももクロとして選択すべきことも多い。そしてそれは、こうでなければならない、という強制度はさほど高くない。

■有安さんが欲しかった自由な選択肢は実は芸能界の外にいかなくてもあることはあるのだ。ただももクロにとっての今後の選択肢の幅は、有安さんの卒業によってもたらされた面もある。奇跡の五人だったゆえに不安視する意見もあるが、最強の四人になる可能性も高い。別に四人でなくても良いと思うが。一方で有安さんは欲しいものを外に見出した。外にあるものを今得たほうが、自分の将来にとっては良いと考えたからで、それは自分に何が足らなくて何が必要かを考えた結果なのだろう。だから、他の4人にその話がそのまま適用されるものではない。それぞれの人生に必要なものは、それぞれ違うはずだから。

■メンバーも事務所も、有安さんの人生だから、彼女の決断として尊重した。家族でも親戚でもない赤の他人が有安さんについて何か思うことがあるのであれば、それは自分自身の人生を考え直すいい機会だと思ったほうがよい。そうした機会を与えてくれたことを有安さんに感謝するのが、ファンとして今なすべきことだろう。

■などと書いてみたが、私はピンク推しの ぷにノフ でございます。佐々木プロに同じことが起こった時に何をどう思うかは不明。とりあえず今は日曜のライブを楽しみにしたいと思います。



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