【オススメ】 夏原武、水野光博、大谷アキラ/正直不動産


正直不動産(1) (ビッグコミックス)

■【オススメ】やりての不動産営業マンが 呪いの影響で嘘をつけなくなる、という設定で 押し通していく話はユニーク。

女性をマンションに呼びつつ、次はもっと眺めの良いところに 引っ越す、と景気の良い話をする主人公。 羽振りの良い彼は、不動産会社の副課長というポジション。 トップセールスマンとして部長の座も目前。 そんな彼のセールストークは、本人曰く 嘘で塗り固めたもの。そう、夢を持っているらしい新卒新入社員を前に 言い放つ。


そんなやり手の営業マンが、地鎮祭を行う土地に 祠と石碑が残っているのに激怒、客がこれを見て テンションが下がる前になんとかしたい、と自らスコップで これを壊す。しかし、それ以来、彼に異変が。 嘘をつくことができなくなってしまうのだった。 しかも彼はもとから一言多い。なので、言わなくてもよい 真実の言葉が口から出てしまう。


騙す仕事で、嘘がつけなくなった者が生き残れるのか? というお話。不動産周りのお勉強をするには良い入り口となる 作品かもしれない。ちなみに、主人公の成績はやや後退。 ただし底辺まで落ちるというわけではない。 以前の自分のような凄腕の営業マンが新たに入社してきており、 その人物が抜群の成績を残すという対比。


その一方で、 主人公は新卒の子の指導役を任されてもおり、 理想と希望に燃える彼女とのバディものという面もある。 この新人を、単なる薄っぺらい理想ではなく、 自身の経験を踏まえた上でカスタマーファーストの 不動産取引をしたい、と考える人物としたことで 話に深さが加わった。実際、彼女は知識もあるし 知恵も絞り、長いスパンで考えて物事を提案する、 ということで主人公の横にいる単なる脇役ではなく、 主人公にも影響を及ぼす存在となりつつある。


仕事と物語と双方の面白さを描く作品。 ただ仕事や業界の素晴らしさを称揚する類い ではないので、他にはなかなか出てこない 稀有な存在となるだろう。 不動産業がすべて悪だとは思わないが、本来NGのはずの 両手取引が当たり前の世界ではこの本に言い返せる人は少ないのではないかと。 なお小説ではもっとシビアな実態を描いた本が いくつかありますよね。


ちなみに、不動産業なんて、それこそAIとか機械化とかで なくなってしまっていい仕事ではあるのだろう。 仲介業すべてがそもそもそういう性質。 買い手と売り手とがなかなか結びつかないものの仲介は 商売として残るだろうが、不動産はそうではないからねぇ。


【データ】
原案=夏原武、脚本=水野光博、大谷アキラ
正直不動産
【初出情報】ビッグコミック(2017年) 【発行元/発売元】小学館 (2017/12/27) 【レーベル】ビッグ コミックス 【発行日】2018(平成30)年1月1日初版第1刷発行 ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
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不動産業界の闇を曝け出す皮肉喜劇!!
営業に必要なこと以外、客に見せも教えもしないーー そんな不動産業界に前代未聞の爆弾が、いま炸裂する!! 登坂不動産のエース営業マン・永瀬財地は 嘘を厭わぬ口八丁で売り上げNO.1を叩き出す凄腕だった。 だが、とある地鎮祭で石碑を壊して以来、 嘘が上手くつけなくなってしまった…!! 千三つと言われる海千山千の不動産業界で かつての成績が一気に低下する中、 永瀬は、嘘が上手くつけない正直営業で苦戦するが…!? 不動産屋の裏側を全部ぶっちゃけちゃうニュー・ヒーロー、誕生。


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