吉村明美/ふたりぼっち


ふたりぼっち(1) (フラワーコミックスα)

■ネコを拾ったらそこに 人まで憑いてきた。

主人公は女性。冬に一人散歩していると川から どんぶらこと猫が流れてきた。 あわてて救助し、動物病院で診てもらい、 警察にも届けたうえ家に連れ帰ると、 猫があくびすると同時に男性が現れるのだった。


猫に人間が憑依していて、猫が欠伸すると 現れる、というスタイルのお話。 変形同居もの。 ちなみに憑依している男性は幽霊のようなものだが、 主人公だけでなく誰の目にも見えるという設定。 冒頭の猫を引き取る際の描写も含めて実に丁寧。


しかし。これ、主人公としては、 ネコとは暮らしたいけど憑依している男性は邪魔、 という最もな話はあれど時間が経つにつれて 邪険な気持ちが薄れており、なんていうか、 話を前に進めようとするものがないような。 男性は存命でしかし意識がなく、 なので早く身体に戻りたい気持ちもあれど こちらもなんとなくぽわんとしてもおり。


雰囲気はよく、読ませるものの、 話の中心点はなんなんだろうな、 という感もあり。


【データ】
吉村明美 (よしむらあけみ)
ふたりぼっち
【初出情報】flowers(2017年) 【発行元/発売元】小学館 (2017/12/8) 【レーベル】flowersフラワーコミックスα 【発行日】2017(平成29)年12月13日初版第1刷発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
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「夢の真昼」吉村明美の待望最新作第1巻!
「麒麟館グラフィティ」「薔薇のために」「夢の真昼」・・・ 数々の珠玉作をうみだした稀代のストーリーテラー・吉村明美の最新作がついに登場!!
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しかも雪生は、猫とセットだと言うのだが・・・実はとんでもない事情をはらんでいて・・・!?
おかしみの中に悲しみを湛えた、心に沁みる物語。必読の1巻です!!


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