田丸哲二、渡辺悠/保険加入者に告ぐ。


保険加入者に告ぐ。(1) (ヤングマガジンコミックス)

■「笑ゥせぇるすまん」的な話かと思いきや、もっと勧善懲悪寄りであった。ただし、保険の重要性をアピールするために、故意に事故を起こす、という設定とはミスマッチ起こしてないか?

物語の方向性とエピソード、そしてそもそもの初期設定とがミスマッチでバグを起こしているかのように見える作品。いろいろなもののパッチワークにも見える。 こういうバランスの悪い話はヤンジャンにありがちと思っていたのだが、これヤンマガレーベルなのか。


保険が軽んじられ低迷する社会、保険商品の需要回復策として会社は一定数の事故を意図的に作り出すことにした、という設定のもと語られる物語。それを請け負う上司と部下が主人公。その事故を作り出す方法は、主人公である少年が自らの血液を対象者になすりつけると起こる、という超能力設定なのは諸々鑑みてのことかもしれないが、おかげで読み手としては一気に白けるところである。少年が加担している理由の遠因は明示されており、主人公の立ち位置は明白。


そうした設定なので、本作の見どころは個々のエピソードで何が描かれるか、による。内容は、勧善懲悪系。ただし、主人公が手を下すのに躊躇するエピソードも出現する。保険商品なので、保険をかけられた側が死傷するほかなく、しかしそれは弱者にかけられた場合もあり、主人公はどう立ち回るかに苦悩する、という第2話が読み応えとしては最もあった。


とはいえ、第3話では中途半端に大きな話を取り扱っており、 これには非常な違和感が。話は必殺仕事人、仕掛け人的な域で、しかも主人公の能力があるので成功するかどうかというところは問われず、つまり「ゴルゴ13」 が社会的背景やどう成功させるか、あるいは時には依頼を断るといった変化球も混ぜ込んでエピソードを読ませてきたこの50年の歴史を鑑みることもなく 矮小なエピソードに終始しているのは、正直どうだろうと思わなくもない。


【データ】
原案=田丸哲二、漫画=渡辺悠
保険加入者に告ぐ。
【発行元/発売元】講談社 (2017/11/20) 【発行日】2017(平成29)年月日初版第1刷発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★
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「万が一の事故なんて、どうせ起きないでしょ」 高い安全性を手に入れた現代社会。人々は、万が一の備えである「保険」の必要性を感じなくなっていた。そんな中、不可解な事故に遭う人が増加していく。その裏には、事故を意図的に起こす保険会社の陰謀があった――。保険を軽んじる全ての人々への警告――戦慄の”保険サスペンス”開幕!!



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