【オススメ】 ひかわきょうこ/魔法にかかった新学期


魔法にかかった新学期 1 (花とゆめCOMICS)

■【オススメ】12年ぶりの新作って、どうなんだろう? と絵柄も含めて思っていたのだが、読んでいてここまで 読者を作品世界に引きずり込んでくる転がし方は「上手い!」の 一言、没頭しました。

霊的に良くない土地と言われている場所。そこに引っ越してきた 一家の娘がまず第一の主人公。この展開なので当然彼女はなんとなしか 霊を感じる。そして、彼女はむかし隣に住んでいた男の子を見かける。 彼は教師として、彼女が転校してきた学校に勤務することになっていたのだった。


人の良さそうなヒロインに、同級生に、 幼馴染の先生とを用意し、ガチャガチャで買った埴輪 で繋ぐという設定。そのはにわがよくよく調べてみると どうも見たことのない形、しかも勝手に動き出す、 というオカルト話。さてどこへ、というところで、 こっくりさんを始めた生徒たちがおり、しかも取り憑かれたようで 雰囲気がおかしい、それをオカルト研究部の部長が対応しに行ったところで ガチャガチャの埴輪とともに5人は異世界に飛ばされてしまう。


ふと気がつくと学校の中で他の人がいなくなり、 外に出られない状態で閉じ込められる、という形のパラレルワールドもの。 霊というか化け物のようなものも出て来るが、それらのせいではなく、 どうも自分たちと同じような立場であるらしい、 というのがミソ。そうした化け物に追われつつ、ハニワがどうやら 手助けしてくれる。このハニワがなかなかお茶目でチャーミング。 ただし、ハニワの念は何となく伝わってはくるが、 会話ができるわけではない。ハードルの設定が見事。


神代文字のラシテ文献を、偽書ではなくて寧ろ古代から使われていた文字であり 神話の元本なのではないか、という仮説をもとに 話は転がされていく。ただ先生も含めてその辺の知識が特に 豊富なわけではない、というのは、話の速度は遅くなるものの、 読者は置いてきぼりにされない仕組みで、 おかげで読み手が登場人物に並走して物語世界に没入しやすくなっている。


不条理ものや異世界トリップというよりも閉鎖空間に閉じ込められた系の話で、 元の世界に抜け出すための正解はハニワが持っていそうだが、 登場人物はその正解を知らない、という設計。 その点でパズルゲームに近いが、そうした正解のある話を 面白く描くのに最適の仕掛けがなされているのが本作である。


【データ】
ひかわきょうこ
魔法にかかった新学期
【発行元/発売元】白泉社 (2017/11/2) 【レーベル】花とゆめコミックス 【発行日】2017(平成29)年11月1日発行 ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★★
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ひかわきょうこ、12年ぶりの完全新作! 次元を超えるスクールファンタジー! 幼馴染みと再会した高校で、不思議な出来事に巻き込まれて…!?


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