【オススメ】 すずの木くろ、今井ムジイ/宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する


宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する 1 (MFC)

■【オススメ】 往来可能でかつ技術が現世より劣っている 世界へ単身乗り込む形のファンタジー。 その設定で日常を丁寧に描くという スタイルは上手い。

原作小説のコミカライズ。宝くじで大金が当たった 主人公が寄付してくれなどとのタカリに閉口し 父親に縋ったところ先祖代々持っているという 山奥の屋敷を避難場所として紹介されるのだった− というところまでを白泉社のマンガなみとまでは 言わないが冒頭数ページで消化。 そしてその後数ページで彼は異世界に足を踏み入れることになる。


平行世界ファンタジーもの。天変地異や誰かの意志によるものではなく 主人公は自ら異世界に足を踏み入れるので強制感はない。 その世界との言葉のやりとりにも支障はないが、文字は読めないという設定。 現世との行き来は可能だがそれが出来るのは主人公のみで、 こちらの世界の人には不可能という条件づけもされている。


そんな中で、主人公は最初に立ち寄った村に歓迎される。 その背景にはかつてそうして立ち寄った神が領主に処刑されかけたという 伝説があり、村人たちはそれを後ろめたく思っているから。 そしてその世界は現世の感覚でいえば中世の時代のようで、 天候不順による作物の不作に悩んでいる。そこへ彼が持参した 食べ物や栄養ドリンクが救世主となる。


技術が現世より遅れていてそこにものや知恵を授ける人物が神のように扱われる、 という設定は普通に思いつくが、そこに、このファンタジー世界の栄養価が 現世よりも低い、という要素まで付加したのは上手い。これで 主人公が必ずしも上位にいるわけではない、という設計となりストーリー展開の うえでバランスが良くなった。


かつ、治世自体はよい領主に恵まれており、 主人公が対峙すべき話のスケールは領主との対立という小さな話に とどまらずに済む様子。ただし国自体は大国との休戦状態にあり、 しかしその休戦は期限が区切られており軍事費に相当分を割かなければ ならない、という設定も出てくる。


いや、よく考えられた話である。しかもその話を 丁寧に転がしていく。じっくり腰を据えて行うRPGのような、 ワインを熟成させるがごとくの大河もの。勿論、技術面での辻褄の合わなさ など気にし始めれば真っ当なSFにはなっていないと気づく。 なので緻密な設定を期待している人には向かないが、 マンガは絵もよく話運びのテンポも上手なため、 細かいことは気にせずに読み進めることができる。


この手の大きな物語はあんまり粗探しても詮無いので、 どうしても引っかかって嫌だという点がなければ楽しんで読めばよいのでは。 全体的な雰囲気がほんわりと明るいので個人的には楽しく読みました。 続刊発売済→宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する 2 (MFC)


【データ】
今井ムジイ、原作=すずの木くろ
宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する
【発行元/発売元】KADOKAWA / メディアファクトリー (2017/4/22) 【レーベル】MFC 【発行日】2017(平成29)年4月22日発行 ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→ 宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する 1 (MFC)

宝くじで40億当たり、会社を辞めて異世界へ――!? 貧しい村を、現代日本の物資と技術でなんとかしていきます。あと村の美少女に恋してしまいそうです…。



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